日常風景のパフォーマンス
第29話
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は変えておく事を薦めておこう」
「は〜い。まあ、一緒に持って来てるんだけどね」
そう言って似た様なデザインで布面積が増えた水着とセットのパレオを見せてくる。
「そちらの方が好みだな。オレには意味がないが」
「ぶ〜ぶ〜、もうちょっと盛り上げてくれても良いんじゃにゃいの?」
「だが断る。というか、ミッテはどうした?尾行を続けないといけないから出来るだけ早めに決めてもらいたいんだが」
「隣に入ってたはずだけど、会話にも参加しないなんて、あっ、察し」
「何をって、あっ、なるほど。大体分かった。ちょっとオレはもう少しオリジナル達に接近してくるから、後で合流するぞ」
「はいは〜い、また後で」
そそくさと試着室の前から離れる。後ろでミッテがからかわれているようだが気にしないでやるのが紳士の対応だろう。オレはまっすぐオリジナル達が居る方に進み、柱を盾にして会話を盗み聞きする。
「どっちの方が良いと思いますか?」
「……右の水色の方かな」
あのオリジナルの消耗具合を見るに、延々とどっちが良いのかと比べられたのだろうな。白音が右手に持つ腰回りにフリルが付いたツーピースの水色の水着は、オリジナルの好みにかなり近いものだからな。
ここはオリジナルに助け舟を出すとしようか。携帯を取り出してオリジナルの番号を打ち込む。オリジナルの懐から初期設定の着信音が流れる。白音に断わりを入れてからオリジナルが携帯に出る。
『もしもし』
「白音との買い物は楽しんでるか?」
『まあね。けど、何かあったのかい?』
「おそらく楽しんでいるが苦労もしているだろうオリジナルに助言と加護を与えようと思ってな。欲しいか?常識がズレている自覚はあるのだろう?このままだと知らないうちに白音を傷つけてしまうかもしれないぞ」
『それは、困るね。何故と聞かれても分からないとしか言えないけど』
成る程、白音にも脈はあるようだな。良かった良かった。
「くっくっく、その答えは自分で見つけるしかないな。さて、本題に戻るがオレとお前は一心同体と言っても過言ではないが、今は個々に存在する。そしてオレは悪魔だ。当然対価は貰う」
『何を望むんだい?』
「とりあえず注意事項をメールで送るから速攻で頭に叩き込んで扱え。そして後日でかまわんからどれだけの価値があったかをオリジナルの気持ち分でチュッパチョップスを包んでくれれば良い」
『分かったよ』
「まいどあり」
昨日の内に久遠の監修の元に作成したマニュアルと簡単な暗示の掛け方を送りつける。次は白音の方だ。
『はい』
「オリジナルの好みとかの詳細データって欲しくない」
『対価は?』
「オレは甘い物好きでな」
『後日、送
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