暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
追憶-レミニセンス-part1/恋するルイズ
[9/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
タレスの魔の手から無理を押して避難をしていたせいで余計に体調を崩してしまったのだ。ちなみに、シエスタはルイズとハルナの近くにサイトを置いて行ったままにすることになるので躊躇っていたが、学院にてメイドの仕事があるので渋々ながらも学院に帰るっている。
「あら、どうしたの?もしかして、やっぱりビスチェを着るの嫌なのかしら?」
「い、今更着ないなんて言わないわ。でも……」
恥かしそうにもじもじするルイズを見て、ジェシカははは〜んと笑った。ハルナはなにか鬼気迫るものを覚えた。
「なるほどねぇ、よくわかったわ」
ベッドの傍らの椅子から立ち上がると、全てを悟った彼女はルイズのもとに歩み寄り、耳元でルイズにささやく。
「不肖このジェシカ、あんたの恋路のちょっとした手伝いをしたげる」
それを聞いた途端、ルイズが耳まで顔を真っ赤にしてジェシカから離れた。
「ここ…恋路なんかじゃないもん!!つつ…使い魔をやってくれてるんだから、その、ち…ちょっとしたご褒美なだけだもん!!」
「こらこら、聞こえてるわよ。あそこにいる怖〜いライバルに」
ジェシカがニヤニヤしながら別方向へ指をさす。彼女が指を刺した方角からは、随分と真っ黒な何かが漂うような重い空気が流れこんできている。
「……………」
やはり思った通り、睨みつけてきたのはベッドで寝かされているハルナだった。布団から顔をひょこっと出しているが、そこから覗かせている目が針よりも肌に食い込んでいきそうなほど鋭かった。平賀君は絶対に渡しませんからね。間違いなく彼女の眼はそう語っている。シエスタもこの場にいたら一体何割ほど増していたことだろう。
…いや、何をビビッているの!しっかりなさいルイズ!あなたは公爵家の三女なのよ!
心の中で多少なりとも怖気ついた自分を奮い立たせ、毅然とした態度でジェシカに言った。
「で、でもまあ…せっかくだし…ちょっとお願いを聞いてもらおうかしら」
「お安いご用です。お嬢様」
調子よく、ジェシカはよく言えましたと褒めるように言った。止めようにもベッドから降りたら病状を悪化させかねないので止められない。布団の中で悔しがるハルナをよそに、ジェシカとルイズはともに部屋を後にした。
「…というわけで、今からこのジェシカのお料理教室を始めようと思います」
厨房に立つと、まるで料理教室番組の冒頭のようにジェシカは言った。エプロンをルイズ共々エプロンをつけ、両手もしっかり洗って消毒、準備万端だ。
「そういえば、ルイズ。あなた料理の経験は……ないわよね?」
いや、ある方がおかしいかもしれない。何せルイズは貴族、それも公爵家。ジェシカは少なくとも彼女が貴族なのは見切っていたが、皿の洗い方も運び方も知らない彼女が知っているとは思えなかった。
「別に簡単でしょ?料理なんて教本読めば簡単だし」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ