追憶-レミニセンス-part1/恋するルイズ
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目を通すように言われた、机の上に山積みとなっていた書類を見てアンリエッタはため息をついた。タルブの戦いが終わってから積みあがったこの山。一通り全部に目を通したら、それだけで一日が終わってしまいそうだ。
――――たとえ相手がどんなに強大な存在であっても、愛する国民のために戦わずして何が貴族ですか!!
――――あなたたちは怖いのでしょう?命より名を惜しめと嫡子に教えているくせに、いざ命の危機となると何もせずただじっとしている。反撃の計画者になって敗戦の責任をとりなくないから、あのような非人道的な叛徒に恭順して命を永らえさせようというのでしょう?
あの時は平和を乱されたことよりも、アルビオンがレコンキスタの手に落ち、ウェールズが裏切り者となったワルドの手によって連れ去らわれたことで、レコンキスタへの怒りが高ぶっていたのかもしれない。
女王なんて務まるはずもないじゃないか。タルブの戦いの勝利だって、途中から怪獣がレコンキスタ軍さえも飲み込み、そこをウルトラマンたちが駆け付け対処してくれた、戦後処理もマザリーニをはじめとした経験豊富な者たちのおかげだ。自分は、ただトリステイン軍を率いた…ただそれだけ。
こんなふうに時刻や自分の未来に絶望するようなことを考えてしまうのなら、あんな偉そうなことを言うべきではなかったようにも思えてしまう。結局自分も、この国を腐敗させる愚か者の一人なのかもしれない…。
あの愛しいウェールズが今の自分を見ていたら、いったいどのように思っていたことだろう…。
しかしそれでもやらないといけない。アンリエッタは椅子に座り、報告書に目を通す。ふと、一つの報告書にかのレコンキスタ軍レキシントン号に乗船していた、ヘンリー・ボーウッドからの報告書が目に入る。ウェールズの部下だったとも言われている。興味がわいた彼女はボーウッドの報告書に目を通した。報告書には、ボーウッドは軍を退き杖を捨てる決意を、そして軍人・貴族としての役目を全うするため、自分の仕えていた主がレコンキスタに組したとはいえ、レコンキスタ軍の一員としてアルビオンとトリステインの両国を苦しめてしまった贖罪のために人生を燃やす決意を固めたことが記されていた。
他にも、レコンキスタがハルケギニアの者とは思えない技術を用いてレキシントン号を改造したり、怪獣を利用した実験を行っていたりしたこと、それらはエルフからの技術提供によるものと言われたが、とてもそうとは思えなかったことまでも記されていた。きっとボーウッドはあまりに非現実的な光景に絶句していたことだろう。その時の彼を容易に想像することができた。一体どこからそのような技術を…。と、アンリエッタはここでルイズの使い魔…サイトのことを思い出す。ハルケギニアではなく、違う世界から来たと主張する少年、そしてオスマンの話によ
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