第九幕その六
[8]前話 [2]次話
「私達の頃はそうでもなかったのに」
「今はね」
「かなり食べる様になったわね」
「そうよね」
「この三国の人達はかなり色々食べて」
教授はここで少し微妙な顔になってこうも言いました。
「納豆とかもね」
「ああ、あれはね」
ドロシーも納豆についてはです、少し苦笑いになって言いました。
「私も最初何これって思ったわ」
「ああ、納豆は」
「僕もです」
「私もでした」
ジョージと神宝、ナターシャもです、それぞれ微妙なお顔になってドロシーに答えます。
「最初何かって思って」
「糸引いてますからね」
「腐ってるんじゃないかって」
「噂には聞いてましたけれど」
「実際にその目で見ますと」
「自分の目を疑いました」
「そうよね、私もびっくりしてね」
そうしてとまた言うドロシーでした。
「日本人はこれを食べるのかしたってオズマとお顔を見合わせたわ」
「よく言われます」
実際にと返す恵梨香でした。
「実は日本人の間でも」
「色々言われてるのね」
「はい、これは食べられるのかって」
「腐ってるとか言われるのね」
「よく言われます」
日本人の間でもです、納豆はそう言われるというのです。
「関西でも」
「恵梨香は関西生まれの関西育ちよね」
「神戸ですから」
「関西では納豆を食べないの?」
「最近までそうでして」
「それでなのね」
「今でも年配の方は」
お歳を召されている方はというのです。
「納豆を食べないです」
「成程ね」
「ですが私は」
恵梨香自身はといいますと。
「大好きです」
「そうそう、外見はともかくとしてね」
「食べますと」
お口の中にです、実際に入れて味わってみますと。
「美味しいですよね」
「はい、かなり」
そうだというのです。
「御飯に合って」
「そうなのよね、あっさりとしたお味で」
「不思議な食べものよね」
「うん、食べるとね」
「美味しいんだよね」
「意外と以上に」
ジョージ、神宝、ナターシャの三人は納豆のお味についてはこう言うのでした。
「おうどんやお蕎麦にも合って」
「栄養もあるし」
「お腹にもたまって」
「納豆って不思議な食べものだわ」
ドロシーはしみじみとして言うのでした。
「私も大好きよ、今ではね」
「僕あれ本当にね」
カルロスが言うには。
「腐ってるのかって冗談抜きで思ったよ」
「それでもカルロスも今では」
「大好きだよ」
そうだというのです、今では。
「あれ美味しいよね」
「そうでしょ」
「朝とかね」
「御飯にかけてね」
「食べると元気が出て来るよ」
「じゃあ今度ね」
ドロシーはカルロスの言葉も聞いて言いました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ