第九幕その四
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「私も研究して調べたのだよ」
「そういうことですね」
「身体にいいものを食べるからこそ体調がよくなる」
「オズの国でもですね」
「そのことは同じなんですね」
「そうなのだよ、だから私も研究してドロシー嬢にも他の皆にも教えているのだよ」
教授はいささか勿体ぶった様な調子でお話しました。
「食事の栄養のことを」
「そう、やっぱりね」
また言うドロシーでした。
「ちゃんとしたものを考えて食べないとね」
「身体の調子が悪くなる」
「そういうことですね」
「そうよ、だから朝からね」
今の様にというのです。
「考えてるのよ」
「お野菜も果物もですね」
カルロスも言います。
「ちゃんと食べる様に」
「そうなの、朝から栄養のバランスよくね」
「しっかりと食べてですね」
「元気にやっていきましょう」
「それが一番ですね」
「そうよ、それとね」
ここで、でした。ドロシーはです。
恵梨香に顔を向けてです、この娘に言うのでした。
「恵梨香、ちょっといいかしら」
「はい、どうしたんですか?」
「貴女この前面白い食べものこと言ってたわね」
「確かホヤでしたね」
「そう、それをね」
そのホヤのことを言うのでした。
「食べてみたくなったわ」
「ホヤですか」
「どんなものかって思ってね」
「ううん、ホヤは」
どうかとです、恵梨香は首を少し傾げさせてなのでした。そのうえでドロシーに言いました。
「オズの国にあるでしょうか」
「オズの国はアメリカで食べられるものは何でもあるわよ」
「それでもホヤは」
「ないの?」
「確かに日本ではホヤを食べますけれど」
それでもというのです。
「食べる人は少ないです」
「そうなの?」
「東北の方で少しです」
「食べる人がいるだけなの」
「東北では結構食べるみたいですけれど」
それでもだというのです。
「あまり」
「多くないのね」
「はい、日本全体で言いますと」
「ホヤって確か」
カルロスもここで言います。
「あれだよね、海で採れる」
「そう、海鼠みたいなものでね」
「噂には僕も聞いてるけれどね」
「カルロスも食べたことないわよね」
「神戸にはないよね」
「ええ、神戸は関西だから」
この地域にあるからだというのです。
「今じゃ注文したりして手に入れることは出来るけれど」
「それでもだよね」
「あまりね」
広く食べられているかというと、というのです。
「食べないから」
「神戸ではそうだよね」
「神戸は明石から海の幸が一杯採れるけれど」
「ホヤはないね」
「そう、ないから」
だからだというのです。
「あまりね」
「美味しいのかな」
「ううん、どうかしら」
首を傾げさせて言う恵梨香でした。
「
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ