暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈下〉
九校戦四日目(3)×小銃形態の汎用型デバイスと雫の魔法
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っている。時間差メリットを設ける事は無いのだから。

「会長、私は『収束系魔法と振動魔法の連続発動』と申し上げましたが」

少し人の悪い笑みを浮かべた声で、勘違いを正す。

「嘘!特化型CADは系統の組み合わせが同じ起動式しか格納できないはずよ!?」

「お疑いは最もですが、あれは特化型ではなく、汎用型CADです」

鈴音の回答は、更なる混乱を真由美にもたらした。

「そんなのあり得ない!汎用型CADと特化型CADは、ハードもOSもアーキテクチャからして違うものよ。そして照準補助装置は、特化型のアーキテクチャに合せて作られているサブシステム。汎用型CADの本体と照準補助装置を繋ぐ事何て、技術的に不可能なんじゃない?」

真由美の語勢は徐々に落ち着いたものになって行ったが、紅潮した頬にまだ醒め切れぬ興奮の影が窺われる。鈴音の笑みも、穏やかで大人びた感じで相手を落ち着かせた様な物に変わっていた。

「それについては俺が答えようじゃないか?」

そう言って会長達がいるところに姿を現したのは、蒼い翼特別推薦枠である名無しだった。それに肩に担いでいるのは、雫と同じ機種を持ってきたのだった。

「実際にこれを見れば分かるが、不可能を可能にしたのは一真の技術じゃない事だ。一年前にドイツで発表された技術を使って一から作った一真ハンドメイドのデバイスだ」

そう言ってから、名無しが持っていたのは会長に持たせると本当に汎用型のようでとても驚いていた。

「一年前なんて、ほとんど最新技術じゃない。それとなぜ名無し君もこれを持っているの?」

「何故って、さっきの早撃ちで使ったからに決まっているでしょう。俺は実際は会場にはいなくて、狙撃手のようなところで撃ってましたからな。それとこの程度で驚かない方がいいですよ、会長さん。市原先輩は口止めをされていますが、もっと凄い最新技術を一真は用意してますから。ま、俺が使ったのもあまり理解されてないようですな」

「ハァ・・・・まあ、秘密というのなら訊かないけど。でも、リンちゃんや名無し君は知っていて、私には話せないなんて、チョッとショックかも」

「会長は選手ですから。きっと彼は、会長を動揺させたく無かったのでしょう。それに名無し君も彼ですから知っていて当然ですよ」

「まぁね・・・・。こんな術式があるなんて事前に知らされていたら、確かに動揺してたかも。それより名無し君が使った魔法を教えてほしいんだけど?ってあれ」

そう言って名無しの方を向いたらいなくなっていたし、いつの間にか汎用型のデバイスもなかったのでいつの間にと思いながら名無しは消えたのだった。実際は会長が話している間に取り上げてから空間切断で、蒼い翼専用控室に戻っていた。残り時間はわずかだったが、勝利は既に確定して
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