第六章
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「津軽とかトカトントンとか新ハムレットとかヴィヨンの妻とかだな」
「まあそれだけ読んでたら大丈夫か?」
「他にも色々読んだな。如是我聞とかな」
末期の太宰の代表作の一つである。当時文壇の長老とされていた志賀直哉への批判である。そこで太宰は芥川への回帰も話している。彼の考えを知るうえでかなり貴重な作品でもある。
「だから大抵読んだからな」
「じゃあ大丈夫だな。まずはそれを掴んだな」
「そうだな」
「で、それでだ」
勿論話はこれで終わらない。むしろこれからだった。名前を知った時と同じでここからはじまるのだった。
「問題はそれをどう生かすかだけれどな」
「どうする?A組まで行って太宰の本読むとかはないだろ」
「それはあんまりにもわざとらしいな」
だからそれは問題外と切り捨てる紅だった。
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