第八幕その十一
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ですがかかしと木樵は寝る必要がありません、それで一晩起きていることになりました。その二人が寝る前にです。
皆にです、ふと気付いて言いました。
「そうそう、君達はね」
「お風呂には入らないのかな」
言うのはこのことでした。
「僕達はお風呂に入る必要もないけれど」
「それで君達は違うよね」
「だからね、どうなのかな」
「寝る前に入らないのかな」
「お風呂じゃないけれど」
それでもとです、ドロシーが二人に答えました。
「朝に水浴びをしたわ」
「シャンプーや石鹸でちゃんと洗いました」
恵梨香も二人にお話します。
「それで綺麗になってますけれど」
「ああ、そうなんだ」
「もうなんだ」
「はい、そうです」
それで皆綺麗になっているのです。
「朝のことですけれど」
「確かこの近くに湖があるから」
また言うドロシーでした。
「朝になったらね」
「そこに行ってだね」
「身体を綺麗にするんだね」
「ええ、そうするわ」
朝にというのです。
「それならいいわよね」
「うん、出来れば一日一回はね」
「お風呂に入るべきだからね」
普通の人はです。
「僕の場合は中の藁を取って洗濯をするんだけれどね」
「僕は身体に油を塗るんだ」
二人はそれぞれそうして綺麗にしているのです。
「君達はお風呂なりシャワーなりでね」
「水浴びもだけれど」
「そうしたことで綺麗にしないといけないから」
「そのことを考えて言ったんだ」
「ええ、そのことはわかってるから」
ドロシーがまた答えます、それも笑顔で。
「心配してくれて有り難う」
「そういうことでね」
「それじゃあね」
こうお話してでした、二人は納得しました。そしてこんなことも言うのでした。
「ドロシーが最初に来た時はね」
「お池の傍とかに石鹸やシャンプーが出来る木なんてなかったからね」
「そう思うとね」
「今は便利になったよ」
「そうよね。シャンプーだってね」
ドロシーはここでシャンプーのことも言いました。
「昔はなかったわね」
「オズの国にもね」
「なかったね」
「洗剤もね」
服や食器を綺麗にしてくれるこれもなのでした。
「なかったわね」
「今みたいにね」
「一杯なかったね」
「オズの国は昔よりも便利になってるわ」
それも遥かにです。
「本当によくなったわ」
「よくなったのですか」
「文明はいい部分と悪い部分があるわよね」
「はい」
このことについてはです、恵梨香が少し残念そうに答えました。
「色々と」
「そうよね、けれどね」
「オズの国ではですね」
「いい部分だけが出るのよ」
文明の中のそれがというのです。
「だからいいのよ」
「そうなんですね」
「それでオズの国はね」
「文
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