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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第14話 「王さまとの出会い」
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してしまう。

「なな何を言っているのだ貴様は!」
「だから、ふたりは付き合ってるんって」
「聞き返しているわけではない! ショウ、貴様こやつと親しいのだろ。どうにかせんか!」
「あのなディアーチェ、それはシュテルをどうにかしろって言ってるようなものだぞ」

 ショウくんの返しにディアーチェちゃんは言葉を詰まらせ、しばらく黙ったあと抑えきれない感情を発散するためか頭を掻きむしり始めた。

「えぇい……どうしてこやつといい、シュテルといい、人をからかう輩が多いのだ」
「王さま、そんなんしたら髪の毛痛んでまうで。女の子なんやから大切にせな」
「元はといえば貴様のせいであろうが!」
「ディアーチェ落ち着け」
「な……貴様はこやつの味方をするというのか!」
「そうじゃない。ただここで騒ぐのは近所迷惑だ」

 その言葉でディアーチェちゃんは荒げていた息を整え始めた。かなり熱くなっているように思えたけれど、冷静さは残っていたらしい。シュテルちゃんと知り合いのようなので、このようなことには私より慣れているのかもしれない。

「そうだな…………我はここで失礼する」
「え〜、もう少し話そうや」
「だからなぜそうなるのだ。貴様はショウに用があってきたのだろう!」
「それはそうやけど、知り合ったからには仲良くしたいし……まあ無理にとは言わんよ。ショウくんとかから根掘り葉掘り聞いとくから」
「――っ、……えぇい、分かった。もう少しだけ付き合ってやる!」
「ええの?」
「良いも何も貴様が居るから心配で帰れん。それに……ショウにはシュテルやレヴィが迷惑をかけているからな。我が貴様の相手をして負担を減らしてやるのが筋というものだろう」

 そっか、ショウくんとディアーチェちゃんが親しいのは同じような立場だからなんだ。それにしても、はやてちゃんって思ってた以上にふざける子だったんだ。私達としかいないときはからかわれる側なのに……こっちが本当のはやてちゃんなのかな?
 新たな一面を見れたようで嬉しいけど……今後からかわれるのではないかと思うと不安になる。そして、このような目に遭っているショウくんやディアーチェちゃんには同情する。だけど助けるかと言われたら微妙なところだ。ショウくん、前に私がシュテルちゃんにからかわれたとき助けてくれなかったし。

「そっか、王さまはショウくんが好きなんやな」
「なっ……この小鴉!」
「鴉? 今着てるのはたぬきさんやで?」
「あぁ言えばこう言いよってからに……!」
「えっと、ショウくん……」
「止めたほうがいいんじゃないかな?」
「そう思うなら手伝ってくれ。ある意味シュテルのときより性質が悪い」


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