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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第14話 「王さまとの出会い」
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こともあって慣れがあったのか、私の内心は落ち着き自然と口を開いていた。

「うん、よろしくねディアーチェさん」
「別にディアーチェで構わん。ショウと同い年ならば我とも同じはずだ」
「えっと……じゃあディアーチェちゃん」
「ちゃん……少しこそばゆいがまあいい」

 ちゃん付けで呼ばれることが少ないのか、ディアーチェちゃんは少し恥ずかしそうだ。どことなくアリサちゃんに似ている気がして親近感が湧く。

「その、よろしくねディアーチェ」

 やや遠慮気味にだけどフェイトちゃんはディアーチェちゃんに手を差し出した。だが彼女はフェイトちゃんの手を握ろうとしない。表情は決して嫌そうにしているようには見えないけど……。

「えっと……」
「ん、あぁすまん。内気そうな割りに呼び捨てで呼ぶのだなと思ってな」
「え……ダメなら」
「別にダメとは言っておらん。気にせず呼ぶといい」

 ……何だろう、ディアーチェちゃんって凄く良い子に見える。シュテルちゃんとか、シュテルちゃんとか、シュテルちゃんと比べると。
 レヴィちゃんだって元気なだけで悪い子じゃないし、ディアーチェちゃんはすっごく良い子。何で私のそっくりさんだけああなんだろう……フェイトちゃん達は似てるって言うかもしれないけど、やっぱり私とシュテルちゃんは似てないよ。
 ――だって私はからかう側じゃなくてからかわれる側だもん!
 って、私は何を言ってるんだろう。こんなことをもし口に出していたなら、間違いなく変な子扱いされると思う。もしくは引かれる……。

「最後は貴様か……まあ周囲からあれこれ言われそうではあるが」
「別にわたしは気にせんよ。よろしくな王さま」
「うむ……おい貴様」

 ディアーチェちゃんの声がやや低くなり、表情が不機嫌そうなものに変わる。しかし、はやてちゃんはにこにことした顔のままだ。

「何や王さま?」
「誰がその名で呼ぶことを許可した?」
「誰って、シュテルから王さまは王さまって呼ばれるって聞いたで。だからわたしもええかなって」
「あやつ……確かに我のことをそう呼ぶ者はいる。しかし、貴様と我は初対面であろう。常識的に考えて、本人が許可しておらんのに愛称で呼ぶのはおかしいのではないか?」
「まあまあ、わたしと王さまの仲やん」
「どういう仲だ! 我と貴様は今日会ったばかりであろうが!」

 ディアーチェちゃんの鋭い怒声――もといツッコミが響く。予想していなかった方向への展開に私やフェイトちゃんは戸惑ってしまうが、はやてちゃんは楽しそうに笑っている。ショウくんに至っては、「やっぱりこうなるか……」のような顔をしていた。

「親しさっていうんは時間で決まるもんやないで」
「それは認める部分もあるが、少なくとも我らには適応せん。出会ってまだ
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