暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜神話と勇者と聖剣と〜
聖夜に捧ぐ『フローエ・ヴァイ・ナハテン』〜クロスクエスト〜
第七幕
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い怪自体に絶句する。だがとりあえず、これで二人ともにプレゼントを渡せるようになった。 

「……時雨葉、琴音」
「うん?」
「何?」

 刀馬は、隠し持ったプレゼントを取り出す。

「その……ささやかだけど、クリスマスプレゼント。世話になってるからな……いつも、ありがとうな」
「ジン……」
「……どういたしまして。ね、開けてもいい?」
「ああ」

 琴音と時雨葉は、それぞれ差し出されたプレゼントを開く。

 ――――琴音の方には、鍵を模した形のヘアピンが。
 ――――時雨葉の方には、槍を模した飾りがついたヘアバンドが。
 
 それぞれ入っていた。

「わぁ……」
「ありがと。大切にするね」
「おう。これからもよろしくな」

 それからクリスマスパーティははじまった。

 感想を言うと――――非常に、楽しかった。

 それに尽きる。


 
 ***



 ――――結局。

 ――――あの《天宮》という奴は、何がやらせたかった?

 現実世界に帰還したアクトは、その一点について悩み続けていた。どれだけ知識と知能を駆使しても、《天宮陰斗》が成したかった事が理解できない。

 感情も、戻ったわけではない。そもそも、期待はしていなかった。『あるいは』『だとしたら』といった気まぐれで彼の誘いに乗ったようなものだ。

 アクトにしては珍しい『気まぐれ行動』も、今回は裏目に出たか――――

「……これも、何のために在るのか全く分からないしな」

 手の中に在るのは一つの長方形のケース。中に入っているものは、アクトが使うには何の意味もないモノ。

 売るか? いや、金には困ってない。

 誰かにあげる? 誰に……? 知り合いは少ない。アスナか、リーファか、シノンか……いっそのことキリト……

 その時だった。

 家のチャイムが鳴った。

「……?」

 玄関に出てみれば。

「あのっ、こんばんは、アクトさん」

 そこには、浮遊城でソウと呼ばれていた少女がいた。

 彼女はあの世界から解放されて、リアルで顔を合わせてから、どうやって突き止めたのか知らないがアクトの家に辿り着き、以後何度も押しかけてきている。その度に要らないと言っているのだが食事を作っていったり、掃除をしていったり。

「なんだ、お前か……どうした?」
「えへへ。クリスマスケーキ買ってきました。一緒に食べましょう!」
「……何で俺のところに来た? つまんないだろ?」
「え? アクトさんが呼んでくれたんじゃなかったですか!」
「はぁ?」

 ますます訳が分からない。アクトにはこの少女を家に連れ込む理由が全くないのだが……。

「だってほら」

 しかし少
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