第六話
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まれるとかかな。全ての生物が眠らなくなる世界か・・・嫌だな!『巨大化』は、最終的に惑星どころか銀河よりも大きくなるとかかな?グレンラガンみたいに。『植物化』は、人の姿を完全に無くして、世界樹みたいな巨大な樹木になるかもな。『天才』なら、死者蘇生や時間操作が出来る機械を開発出来るようになったりして・・・)
などと、周囲を置き去りにしてまた考え込む葵。そして、士郎も何かを考えているようだ。
「なるほど。人を超人に置き換えるからパッチか。言い得て妙だな。しかし、今の話を聞く限り、葵君はそのパッチによる精神への影響を受けているんじゃないのかい?」
葵の心配をする士郎。しかし、それをキョトンとした目で見つめる葵。
「いや、大丈夫でしょ。大げさに考えすぎですよ士郎さん。今の俺は、ちょっと頑丈なだけですって。」
士郎の心配を笑って流す葵。確かに、進化の階段を登っていく過程で、人間としての精神からかけ離れていく道も存在する。原作のいくつかのルートで、主人公である不知火も登っていた道だ。
しかし、今はまだパッチを付けただけの段階。精神に対する影響は全くないハズである。・・・まあ、突然強大な力を手に入れたから自惚れて気が大きくなるとかはありそうだが。
「そうかい?まあ、こちらも注意しておくよ。」
士郎は葵の観察をすることで、彼が変わったかを見極めるつもりのようだ。これ以上の迂闊な行動は避けなければいけないと、葵は気を引き締めた。
「葵さん・・・ごめんなさい。僕のせいで・・・!」
その一方、テーブルの上で深く項垂れているユーノの姿に、葵は首をかしげた。
「ユーノは何で落ち込んでるんだ?」
「だって、詳しく調べてみないと分かりませんが、僕のせいで葵さんの体は、既に人間と呼べない状態になってるかも知れない!」
涙ながらに叫ぶユーノだが、それを見て更に葵の疑問は増す。
「いや、パッチが無いと、俺は死んでたんだが?死ぬのは・・・怖い・・・。死ぬのに比べたら、体の変質なんて大した問題じゃないだろ。」
葵は本気で言っている。それを感じた他の人間は、この年齢で達観している葵に驚愕の目を向けた。
「え、何で皆こっちを見るんですか?じゃあ聞きますけど、体が弱ってる人が体に機械を入れるのはどうです?『命』と、『体が変質すること』を天秤にかけたら、どちらに転びますか?」
本来あるべき姿から外れるからと言って、命に比べたら全てが些事だと言い切る葵。士郎や恭也はその言葉に納得したが、ユーノやなのはといった子供組は納得しきれていない。
「そういうわけで、俺はコイツに感謝してますよ。・・・逆に、コイツを返せって言われて取り上げられるほうが困るんだけど?」
そう言ってユーノに笑い
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