炎の精霊王
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「クソ、どこだよここ。変な生き物追ってきたらこんな洞窟に出て来ちまうなんて」
普段通りに晩飯を買いに近所のスーパーに買い物をしに来ていたのだが。
気が付いたらあたりは暗くなってるし熱いしどうなってるんだこりゃ。
「ま、まぁ元来た道を戻っていけば帰れるだろ」
それにしてもあの生き物、なんだったんだろ
宇宙人とかだったらどうしよ、もしかしてここって地球じゃないとか?!
変な帽子かぶってたし鳴き声も変だったし...
「たしか、なんちゃらだボン、だっけ...っと広いなここは」
さっき起こったことを考えながら歩いていると一際熱のこもった場所に出た。
それもそのはずで目の前には大きなマグマの池ができていた。
そこは個室のようになっており、高さは約7メートルぐらい、一般的な教室ほどの広さの部屋の真ん中にぽっかりとマグマの池ができている、そんな構造だった。
先ほどまで薄暗かった視界は今では眩しいぐらいで池を覗くことは簡単にはいかないだろう。
「うぇ、これどう考えても道違うな。まじで地球からトリップしちゃったか?こんなことになるなら冷やしトマトもっと食べとくんだった」
少し散策をして色々わかったことがある
こんな小部屋のように洞窟ができるわけがない、壁や床は明らかに人の手によって加工されていた
また、こちら側から池の中心に行けるような橋のようなものが掛かっていた
「神殿的な何かなのかな?...ん?」
と、その時床が揺れるのを感じた。
マグマの池が沸々と湧きだし塊となって飛び出してくるように見えた。
「ググググ...」
「え?え?なんだよこれ」
マグマの塊かと思ったものは5メートル級の深紅のドラゴンでその背中は刃のように鋭くとがった棘が何本も生えていた。
「うん、やばいなこれは、失礼しま..」
ズン
振り返って逃げようとした刹那、目の前を炎竜の吐いた炎の刃が空を切っていった。
「ですよねー..っと危ねぇ、ほいっと」
その後もアカネめがけて炎竜は炎を吐く。
なんとか避け続けているアカネだがそう長くはもたないだろう。
(早く何とかしないと...父さん、俺一体どうすれば)
その時、崩壊した天井の一部が自分に向かって落ちてくるのにかれは気が付けなかった。
「げ、やばッ」
(こんな意味わかんねーまま死ぬのか..)
「おい、お前!」
「ん?誰かが怒鳴ってる」
「お前だよ、おい、目開けろって!話聞けよ!」
痛くない、衝撃さえ感じない、あたたかい
「なんなんだ、一体?」
恐る恐る目を開けた。
長い茶髪、黒いターバンに似た帽子、炎を模したかのように真っ赤でダボダボな服
(ストリート系ってこんな感じ
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