暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
九校戦二日目(1)×クラウド・ボール
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いう制度がない。一セット三分でインターバル三分だから、三セットマッチ。試合開始の合図と共に圧縮空気で射出されたボールは、二十秒ごとに数を増やしながらブザーがセットの終了を告げるまでという普通ならばと考えていたが会長が使う魔法そういう動き回るもんではないと知った。目の前で行われている試合は、対戦相手も魔法オンリーのようで移動系統を得意とするようで、身体の動きでイメージを補完するタイプで両手で保持したショートタイプ拳銃形態のデバイスをボールの方に動かしていく。

「普通なら動き回る競技だが、果たして会長が使うのを目で見切れるかな?」

移動魔法は捕えたボールは、自分サイドで落ちる前に空中で運動方向を変えて、会長サイドへ不自然な動きをして飛んで行きネットを越えた瞬間に倍の速度で倍速されて反転するのであっという間に一点取った会長。会長は相手より動き回るというより、胸の前でデバイスを両手で構えてコート中央に立っているだけ。ただ立っているだけで相手に得点を許す。

「ボールが何個になろうとも会長は、全て見切った状態で見ている。だからネットのとこで魔法発動できる、それにもうこの一セットで勝ちは決まりだな」

ダブル・バウンドは対象の移動物体の加速を二倍にし、ベクトルの方向を逆転させる魔法だから。相手が撃ち返した球を倍加して打ち放つから、これは俺の神器である赤龍帝の籠手の倍加のようだ。十秒に一回倍加する事だが、会長の場合は相手が打ち返した時の球を倍加して放つから恐ろしい速度で相手のペースを乱す。第一セットで崩れ落ちた対戦相手はサイオン枯渇している状態のようだから終わりだな。

「お疲れ様です、恐らく相手はもうダメでしょ」

三分間のインターバルでこちらに来た会長にそう言った。

「え?それはどういう事」

「相手を見れば分かると思いますが、次の試合まで持ちません。このまま次のセットをしたとしても途中で力は出ないはず、サイオンが枯渇している状態と見て相手選手は棄権するでしょ」

会長が相手のコートを見ると相手チームの作戦スタッフが審判団と話し合っていた。相手選手は、ベンチに座り込んで腕にメディカルチェッカーを巻いていた。相手を見るだけで分かる事は並みの大人じゃないと言えない判断であったが、予想通り審判団から選手棄権が告げられた。

「一応次の試合の為にデバイスをチェックしておきますが、テント移動をお願いできますか?」

「その方が良さそうね、お願いするわ」

俺はあまり外で技術を見せる訳にはいかないのを知っている会長なのか、素直に頷いてから会長の荷物を持って歩き出した俺の後に続く。調整機など必要もせず、俺にデバイスを渡されたのでそれをパソコンに繋いでから会長は隣に腰を下ろす。向こう側ではなく、膝まで隠すクーラージャンパーは羽織っ
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