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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第13話 「来訪者」
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(・・・この辺なら問題ないか。)

しばらく歩いた後、整えられた芝生の上に座り込む。近くには小川が流れており、整然と木々が生い茂っている。彼はそこで唐突に上着を脱ぎ出した。脱いだ上着の襟元を探る。目的の物はすぐに見つかった。

「盗聴機、それもかなり感度の高いものだな。流石は本業ってとこか。」

彼は《武神》の右腕を部分展開、見つけた盗聴機を叩き壊した。その作業中もずっと、彼は恐ろしいほど無表情だった。

「予想より接触が早かったが、特に問題はないだろう。あの手際からして、思ってたよりも手練れのようだが、むしろその方が喜ばしい。」

上着を再び羽織った彼は静かに歩き出す。少し冷えてきた夜風に吹かれながら、食堂への道を戻っていく。足取りはいたって静かである。しかし・・・、

「受けて立とう、更識 楯無。精々楽しませてみせろよ。」

無表情を装うその顔には、彼の内側に巣食う隠しきれない狂気が滲み出ていた。彼は口元を如何にも楽しそうに歪めながら、暗闇の中に消えていった。
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