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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
現状を知り、今後を憂う
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なった者が集う場所と言っていた。にも関わらず更にそこから爪弾きにされるのは、些か歪んではいないだろうか。
悲しいことではあるが、現状が考えられる中で最も最善の結果なのだろう。だったら、新参者の私がとやかく言うことではない。
―――脱線してしまったが、旧都は地下にあるとは思えないほどの光量で包まれており、まるで祭事が年中行われているかのような雰囲気らしい。この見解も、博霊の巫女からの受け売りらしいが。
因みに旧都は過去に地獄の一部として機能していたらしく、その名残から灼熱地獄を何かしらの作業の為に運用していたりと、地の利を最大限に活かしている辺り頭の回る者がきちんと管理しているという予想がつく。
そして、そこでもう一つの土地―――地霊殿が話題に挙がる。
旧都より更に奥に建てられた、神殿と教会を足して二で割った建物で、灼熱地獄もその付近にあるらしい。
そこの主は、地下に住む者達からすらも疎まれているらしく、仕方なく奥地で生活しているとか。
ここでも更に除け者が出ているとは、人間であれ妖怪であれ、過ちは繰り返すということか。

そして、場所は打って変わって天界と呼ばれる幻想郷の遙か上空に位置する島。
天人という修行の果てに不老不死を得た者達が住まう楽園で、人々の理想の具現とも呼ばれている。
そんな場所に住まう自分達を上位種だと信じ込み、対して地上に住まう者達を総じて見下している傾向にあるとか。
相手にしていて疲れそうな手合いだな。英雄王とどちらが尊大なのか、興味はあるが。

そして―――妖怪の山。
あそこは幻想郷の常識とはまた別の独自の社会を築いており、その規模たるや幻想郷のパワーバランスの一角を競う程。
通常妖怪というのは自由である。
人間のように極端に群れる必要がないのは、個人の持つ力量が人間と比較して圧倒的だからである。
そんな妖怪が閉鎖的空間を形成し、社会を築いた理由は一切不明。
排他的な面が強く、侵入者を許さない。そんな牽制があってか、より一層閉鎖的状況に拍車が掛かっているとか。
主に存在が確認されている種族は、天狗と河童。社会に混じってはいないが、守矢の所とはまた別の神も山に住んでいるらしい。
過去に鬼が妖怪の山の頂点に位置していたらしいが、現在は事実上天狗が頂点に位置している。
鬼が消えた理由は不明。一説によれば、鬼は元々豪快な気質であることから、管理したりされる関係というのは好かない為に出て行ったと言われているとか。
その事実を知ったとき、あの白狼天狗を逃したのは少し失策だったのではと不安を煽った。
天狗と名を冠している以上、そのバックにあるのもまた天狗。そして先程聞いた通り、現在の妖怪の山の頂点は天狗。
言わば私は、妖怪の山の住人にとって指名手配犯扱い
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