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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
現状を知り、今後を憂う
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博麗霊夢という少女を指す通称だな。人間だが、退魔師として最高位の実力を保持しており、戦闘技量においても並の妖怪は手玉に取れるほどだ。………はっきり言って、彼女が妖怪だと言われても納得がいくレベルだよ」
「………人間が妖怪に、ね。俄には信じがたいな」
初めて出逢った妖怪の白狼天狗は、確かに驚異とは言えなかったが、それはあくまで私が英霊であることが前提での話だ。
人間が同じ土俵で戦えば、瞬きする暇もなく真っ二つだろう。
未だに妖怪の強さの基準の把握には程遠いとはいえ、私の中の常識では余程相性が良くない限りはこの事実は覆りようがない。
だが、慧音は並の妖怪は手玉に取れる≠ニ言っていた。つまりそれは、上級妖怪の絶対数よりも確実に多いと言い切れる下級妖怪の大半を、ハンデもなにもない戦いで倒してきたということになる。
その結論に、思わず頭を抱える。
妖怪という幻想が存在していたのと同時に、過去に人間が強かったという事実すらここでは取り込まれているというのだろうか。
人間は化け物には勝てない。そんな現代の法則を過去のものとし、その条理を覆す。そこには常識なんて固定概念は存在せず、在るのは噂を超越した圧倒的事実の証明。
幻想として語り継がれてきた曖昧な事実ではなく、まさしく眼前に起こりうる現実。それは、どんなに広まった嘘ですら塗りつぶせない絶対法則。
………まったく、幻想郷に嘲笑われている気分だ。外の常識に縛られ、幻想郷の常識と比較して踊らされている滑稽な姿は、まさしくお笑い者だろうさ。
「………まぁ、その奇天烈奇想天外の話はまずいいとして、妖怪の山?だったかの上にある神社、あそこには誰がいるんだ?」
「あそこには外から訪れた二神、八坂神奈子と洩矢諏訪子にそれに仕える東風谷早苗という少女が居るな。八坂神奈子は三人の内で最も女性的な見た目をしており、洩矢諏訪子は最も幼い見た目をしている、その中間が東風谷早苗って感じだから判別はしやすいだろう。八坂神奈子に関してだが、決して厳格ではないが立場は弁えているのか、普段はその姿を直に見せることはせず、外部の者と対話するにも敷居によって遮られた形を意識しているらしい。対して洩矢諏訪子は、その対極と言うべきか、どうにも奔放な節がある。私達に対しても友好的で、その幼い容姿と行動もあって、里の者からすればどっちが接しやすいかは語るまでもないだろうな」
慧音に気付かれない程度に表情を歪める。
諏訪子が幼い容姿なのは既知だが、容姿相応の行動という部分にどうしても反応せざるを得ない。
何せ私の知っている洩矢諏訪子は、幼い容姿に反して油断すれば一瞬の内に残酷に捕食する、まるでクリオネのような奴だ。
どちらが本性かを議論するのは無意味。間違いなく私に対してのそれが本性
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