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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
乾坤の神
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てくれればいい。私が一番気になっている部分だから、濁すような発言は出来れば控えてほしい」
「―――なら、そうさせてもらう」
諏訪子に言われた通り、私は自分の存在をわかる範囲で説明した。
聖杯という聖遺物から生まれた、過去現在未来に於いて英雄として祭り上げられた存在の欠片、サーヴァントなる存在だということ。
生まれた経緯、理由、その目的。聖杯戦争の経緯は当然として、魔術師の存在も一応濁しておいた。
神相手に、と思われそうだが、早苗が一般人の枠に入る可能性がなきにしも非ずなので、念には念を入れて、ということだ。
神二人とこうして同じ屋根の下?に住んでいるのだから、非常識に対しての警戒は今更と思われそうだが、彼女達もいらぬ問題を押しつけられたくもない筈だ。
何事も深入りし過ぎれば面倒になるだけ。加減が大事という訳だ。
「………私達はこれでも長い年月を生きてきたが、そんなものを求めて争っているなんて初耳だよ」
「そうでなければ世界は大混乱だがな。一般人にそんなものがあると知られれば、秩序は崩壊の一途を辿る。ま、そういう意味もあるが、殆どの理由は独占欲から来るものだろうな。聖杯の存在を知る者が少なければ少ない程、自身の手に渡る可能性が高まるのだからな」
「それもそうさね。それにしても万能の願望機、か」
ふと、物思いに耽る諏訪子。
神の視点からして、聖杯の存在をどう捉えているのだろうか。
冬木のそれは性質が歪んでしまっているが、他の場所で行われている聖杯戦争は純粋な願望機として機能している筈。
それを鑑みれば、技術進歩が著しい現代で、未だ原理不明の事象に縋るその姿勢に親近感を覚えるのか、はたまた時代の波に逆らおうとする適応力のなさに哀れみを覚えるのか。
ただひとつ言えることは、人間はいつだって理解不明な代物に惹かれているということ。
理解できないからこそ興味が沸く。根源の渦にしろ聖杯にしろ、未知に惹かれるのが人間の性というもの。
だからこそ追求し、到達せんと努力する。そのサイクルによって現代の生活にまで発展できたのだから、馬鹿にはできない。
………まぁ、それも奇跡が存在すると知らない者が大半だからこそであり、そうでなければ独力でここまでは到らなかっただろう。
「質問いいだろうか。お前はその、サーヴァントなんだよな。と言うことは英雄としての功績を挙げた存在だと言うことだ。エミヤシロウなんて和名の英雄を、私は識らない。外国の英雄は土俵が違うから全然知らないが、日本のそれに関しては暮らしていれば自然と知識として身につく分、自信はあるつもりだ。―――ということは、お前は未来の英雄ということか?」
思考に没頭している諏訪子に代わり、神奈子が質問を出す。
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