九校戦編〈上〉
九校戦一日目(3)×魔弾の射手と優勝簡易祝杯
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ありがとう。摩利も無事、準決勝進出ね」
「まずは予定通りだな」
既に夜になり、夕食と入浴を終えてからあとは睡眠で英気を養う時間であるが、真由美の部屋には女子生徒会役員と風紀委員長が集まっていた。初日が終わったばかりであって、明日も競技がある真由美であるが今はジュースで乾杯という簡単な祝杯を挙げていた。本格的なのは総合優勝の後になるが、女性限定になったのは時間を考慮しての事だが別にパジャマパーティーという訳でもない。男性がいても別に迷惑でもないが、女性のみというと。
「少しヒヤっとしたが、服部も何とか勝ち残りか」
摩利がヤレヤレという口調には理由があっての事、本戦の男子部門の戦績が思ったよりパッとしなかったからだ。スピード・シューティングは予想通り優勝を果たしたが、バトル・ボード予選で予想外に苦戦していたようだった。
「CADの調整が合ってなかったみたいです。試合が終わってからずっと、木下先輩と二人で再調整してましたけど・・・・」
「まだ終わっていないようですね」
あずさの言葉を受けて、鈴音が端末で各スタッフの作業報告を確認した。
「木下君も決して下手じゃないんだけど」
「残念ながら、名人とも言えないな」
一応木下を弁護するように見せた真由美だったが、摩利の評価に反論せず苦笑を漏らしていた。木下の所為とばかりとは言えないが、ここ最近服部が不安定だと言うあずさに対して選手を弁護するのがエンジニアの腕とそう言いバッサリと切り捨てた。選手側とエンジニア側では見るところが違うと言いたいが。
「幸い、はんぞー君は明日オフだし、本人の気が済むまでやらせてあげるしかないでしょう。・・・・でもそうすると、明日の木下君の担当をどうするかが問題ね」
「木下君は女子クラウド・ボールの副担当になってます。サブですので、抜けても問題は生じないかと」
「そうねぇ・・・・イズミんがいるから大丈夫とは思うけど・・・・・」
「和泉一人に任せるのもリスキーじゃないか?クラウド・ボールのコートは六面だ。一回戦でも二試合が同時になるし、一回戦を三人全員が勝ち抜けば、二回戦は三試合同時。真由美は自分で調整できるとしても、残る二人分を一度に調整する必要が出てくるかもしれない。各試合のインターバルが長く取ってあるとはいえ、時間が足りなくなる事態も十分予想される。その為のサブだろう?」
鈴音は真由美の判断を支持したが、摩利が難色を示した。それも、調整の重要性を理解しているからこその異論で反対の為の反対、議論の為の議論ではない。限られた人員の中でのやりくりは難しい問題らしい。
「男子のサブの石田君を女子兼任するのは如何ですか?」
女子の試合は午前、男子の試合は午後。鈴音の提案は、スケジュール的には可能だけど午
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