ヒーロー(マスコット)サイドと捕食者サイド
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「……思い出すとすっげぇ恥ずかしくなってきた……」
『だから気を強く持てって言ったのニヨ。マ、あんな状態じャア、当初考えていた共闘も無理ダナ』
「……それは自分がよく分かっている。何せ体験者だからな……」
『食欲バンザイッテ、やっぱあんな状態の事を言うんカネ』
「いやいや……食物の臭いを嗅いで理性を無くすのは獣の所業だ、獣の……」
『相棒の場合は “バ” ケモノだけドナ』
食欲に支配された状態では、テイルレッド達の事も邪魔だとしか認識しないだろうし、そればかりか彼女達の属性力につられて齧りつきに行く可能性だってある。しかも、無きにしも非ずな可能性どころでは無い。
正義のヒーローとして人々を守る為(例え大本はツインテールを守るという事で、ツインテールへの愛情が原動力だとしても)に戦っているテイルレッドとテイルブルーは、ゴリラギルディの発言にも付き合うだろうし周りの人間への配慮も忘れない筈。
が、瀧馬の変身する紫の少女は本能のまま喰らうだけの、額面無しで野性丸出しな野生の獣。回りなんぞお構いなしだろう。
「クソ……頭痛の種が増えやがった……」
『唯一の救いはテレビにはまだとられてないって所デ……イヤ、取られてもブルーと同じ扱いカネェ?』
「知るか、ちくしょう……」
『言っとクガ―――』
「お前の所為じゃあ無いのは分かってるっての、ラース」
『そうかイヨ』
ガックリと頭を垂れながら、瀧馬は今一度思い出して何とも複雑かつ微妙な気持ちになり、頭をかきむしって机へ一回額をガツン! と勢いよくぶつけるのだった。
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