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Fate/Fantasy lord [Knight of wrought iron]
番外之刻
東方春眠暁
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い、この宴会にはうどんげやてゐだって参加してたでしょう?何かするのならそういった対策はしてるものよ」
永淋が人を莫迦にする様に鼻で溜め息を吐く。
確かに、この寝ている集団の中にはその二人も含まれている。
でも、それも一種の対策かもしれない。異変を解決する者としては、疑いは掛ける程苦労が減る。
「今回のこの異変………なんとも特殊な気がするの。この皆が昏睡してるって状況、何もここだけに留まった問題じゃないのよ。少し人間の里を訪ねてみたら、案の定死んだように眠っている人間が多々居たわ。道端だろうと、何処だろうとお構いなしにね。人間だけって場合は納得いくけど、妖怪であり力の強いものでさえこの異変の被害者になってる。かなりの力が渦巻いた異変だと構えていいわね」
道理で、ここに辿り着くまでの経緯で感じた静けさはそれも含めた結果だったのか。
そうでもしないと、あの耳を傷める静けさは訪れる訳がない。
紫や文といった、妖怪では力のある部類の存在ですらこの始末なのだから、永琳の言うことも眉唾と捉え聞き流すのは控えておこう。
「でも、全員が眠っていた訳じゃないわ。里の中にこの状況を見て混乱している人達に色々聞いてみたのよ。
そこでひとつ、共通する部分が出てきたの」
「それ、は?」
「その異変に気付くまで―――その人達は共通して、その前に睡眠状態にあったのよ」
それってつまり、寝ていたってことよね。意識が戻ったらこの状況下に放り込まれていた、という。
もしかして、私が今こうしていられているのも―――
「霊夢、貴女は確か疲れているという理由で花見を辞退していたわね。魔理沙が喋ってるのを小耳に挟んだわ。もし私達が花見に勤しんでいる間に貴女は睡眠を取っていたのなら―――全ての辻褄が合う」
「確かに………。でもそんなことは今は瑣末事よ。問題は、どうしてこうなったのかよ」
そう、仮に誰かが起きていた所でそれが異変解決に繋がるとは思えない。
犯人が寝ているなんて間抜けなことは有り得ないだろうし、こういった可能性を考えない馬鹿の癖ここまで力があるなんて二分を与えられなかった可哀想な奴がいれば、間違いなく特定出来るし。
まぁ馬鹿だけなら心当たりあるけど………有り得ないし共通点もない。
「そこまでは永琳と一緒に調べたけど分からなかったわ。昏睡薬みたいな薬品系統なら専門なんだけどね」
ずっと口を閉ざしていた輝夜がいきなり割り込んでくる。いるのにいない扱いってのに堪えたのかもしれない。
取り敢えず最後の良心として何も言わず話を続けようと思う。
「結局は振り出しのようなものね。ったく面倒ね」
「貴女も少しは動きなさいよ本業」
「うっさいわね。誰が言わな
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