暁 〜小説投稿サイト〜
とある愚者の転生記
転生者のプロローグ
第零話 プロローグ
[1/2]

[1] 最後 [2]次話
 目を覚ますと自分は赤ん坊だった。
 イキナリ何を言ってるかわからないと思うが、オレにもワケがわからない。

「生まれましたよ! 元気な男の子です!」

 多分看護婦さんであろう女の人が近くの夫婦に話しかけていた。よく見るとわかった。ウソです。よく見なくてもわかりました。オレの両親です。若いなぁ。というか、両親は前世?の両親と同じなんですね!

 そう考えつつも、幼い身体は勝手に泣いて、そして眠くなり、眠りについた・・・・。

 次に気付いたときは、家のベビーベッドでした。どうやら赤ん坊の間はまともに考えごとができないようだ。そんなことを考えている間にまた眠ってしまった。
 
 3歳になった、らしい。両親、祖父母が少し前に誕生日を祝ってくれた。
 脳だか魂だかが落ち着いたんだろう、ようやく、最近まともに考えれるようになった。

 とりあえず、うん、死んだ覚えはない。
 ついでに言うと、神さまにも女神さまにも天使さまにも堕天使にも悪魔にも、もちろん死神にも会った覚えはない。
 オレの最後の記憶は三十うん歳、オタリーマンな生活の中、いつも通り、PCを閉じてベッドに入り眠りについた、はず。
 その後、眼を覚ましたら、冒頭のシーンだ。

 いったいなんなんだろう。

 だが、まぁ、例え途切れ途切れでも3年も考えれば一応は結論が出る。
 どうやら俺はいわゆる「転生」というものを体験したようだ。
 前世のオレはオタリーマンの嗜みとしてネット小説もよく読んだ。だから、マンガやアニメ、小説といった創作物の世界に「転生」するというのは、二次創作でよくある話しだと知っている。が、ごくごく平凡な過去の自分に「転生」して、いったい誰得なんだろう?

 一応三歳児なりに情報は集めている。
 両親との会話や、テレビの幼児番組(基本的に思考や行動は身体に引きずられるようで、年相応な番組がむやみやたらに面白いのは良いことなのか悪いことなのか………)の合間のニュース、両親に甘えつつチラ見する新聞なんかが主なソースだ。

 わかる範囲では前世と変わらない現代日本のようで、今は西暦19XX年である。
 歴史自体もたいした違いはなさそうな感じだ。
 俺の知っている範囲で偉人の名は変わっていないし、日本は第二次世界大戦で負け、原爆をその際2発落とされている。

 もし仮にここがバトル漫画の世界なら!とか考えてドキドキしてたのは、ここだけの秘密にして欲しい。修行をどうすれば!?とか真剣に考えていたのは、そう、今世最初の黒歴史だ。

 とにかく、過去の自分を初めからやり直せる、そう結論づけた。未来の出来事を知っているのは今世で確実にアドバンテージになるはずだ。例え前世で身につけた技術や知識が大したこと無いとわかって
[1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ