暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトス ―蒼炎の大鴉―
兼次、覚醒
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ルスに勝ちたい?いや、俺は…強くなって和也を越えたい!

そう思った瞬間、胸部が緑の燐光を放ち始める。

何だこれは…。世界が…見える!!

この状態で再びターゲットを起動した。

ファンネル、ビームライフル、ビームガン、それぞれの兵装でターゲットを撃ち抜いていく。

まるで…ターゲットがどこに出現するか手に取るようにわかる。これがサイコフレームの力なのか。

全てのターゲットを破壊した時、タイムは3分を切っていた。

これは現実なのか?

4分切ることさえできなかった俺が3分を切った。今までの俺では絶対にできなかったことを達成できた。

これで…少しは和也に追い付けたかな。

―――――――――――――――――――――――――

Side楯無

まさか、あの短時間でここまで成長するなんてね。

600のターゲットを5分内で全て破壊することだけでも十分凄いのだが、兼次はそれを遥かに上回る3分内。楯無でさえこの数を全て破壊するには6〜7分はかかる。

あの光…まるで兼次くんの意志を具現化したみたい。強くなりたいっていう彼の意志を。

そういえば和也くんも言ってたっけ。兼次くんのポテンシャルは自分以上って。

ふと和也が以前言っていたことを思い出す。

『あいつなら俺なんてすぐ追い抜いてしまうさ。あいつが持ってるセンスは俺なんかより遥かに上だからな』

いよいよ私もお役御免かな〜。私より強い生徒が2人もいるんだもん。

でも、まだ譲れないよね。まだ会長としてやることがあるから。

――――――――――――――――――――――――――

サイコフレームが輝いた。でもまだ先があるはずだ。

まだ俺は虹色の光を見ていない。

まだ俺は強くなれる。いつかは虹色の光を見れるはずだ。

早いとこモノにしないとな。いつサイレント・ゼフィルスが来ても勝てるように。

再びターゲットを起動する。

ターゲットの出現パターンは数億通りらしい。さらに移動パターンは400通り。

だが、どのパターンでも関係なかった。全てが見える。出現パターンも移動パターンも。

予測射撃でターゲットの出現と同時に撃ち抜くことさえ今なら簡単なことだった。

それでも慢心はしない。

慢心は敗北を呼ぶ。ミッドウェー海戦で赤城、加賀、飛龍、蒼龍の4空母を失った帝国海軍のように。

さらに上へ、虹の彼方へ。


気が付けば6時前になっていた。アリーナのピットに戻ると楯無さんがいる。

「まだいたんですか。暇な人ですね」

「兼次くん、やったね」

一瞬何のことかわからなかったが、すぐにサイコフレームのことだとわかった。

「…はい!」

「じゃあそんな兼次くんに
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