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木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
リー
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サクラたちは病院の壁に必死にしがみついていなければならないほどだった。
爆風がようやく止んだ。しかし我愛羅の姿は見えない。無論、もう不可視の速度になったリーもだ。あ、とシカマルが空を指差した。そこには重たい瓢箪ともども空に浮き上がった我愛羅がいる。砂が我愛羅をかばうかのように持ち上がり、ぴりぴりと顔にひびが入った。

「また砂の鎧ですか……なら、これならどうです!?」

 我愛羅を下へ向かって思い切り蹴り飛ばし、その落下地点へ先回りして上へ蹴り上げる。そんなことを何十回も繰り返し、余りの高速に全く反応できない我愛羅をあっちへ蹴りこっちへ蹴り、ダメージを与えていく。全く抵抗できない我愛羅がまるでゴムボールのように跳ねる。砂の鎧が徐々に剥がれ落ちる。

「これで、最後ですッ!!」

筋肉が切れ、額に浮き上がった血管から血が滲み、鼻血がたらたらと顎を伝う。握り締められた拳がまっすぐに我愛羅を狙う。咄嗟に構えた我愛羅の眼前からリーが消失し、拳が来るものと思い込んでいた顔面ではなく腹に衝撃が走る。
地面に向かって一直線に落ちる、落ちる、落ちる。どうせ砂が受け止めてくれるだろうと半ば諦めた気持ちで降下していたところ、衣服の一部を引っ張られた。腰で縛っていた白い布が上空のリーの手のなかにあり、そのリーを包み込もうと砂が盛り上がる。
 ぐい、と衣服が更に強く引っ張られ、そして視界にリーの蹴りと拳が迫った。

「裏蓮華――――――ッ!!」

 未だかつて感じたことのない強烈な衝撃と同時に吹き荒れる爆風が再びあたりの空気をかき乱していき、落下していく我愛羅の瓢箪が砂へと形を変えていく。リーが地面に叩きつけられた。

「今度こそ決まったぁ!!」
「我愛羅っ!」

 ナルトが歓声を上げ、カンクロウが我愛羅に近づこうと走り出す。テマリとバキがそれを追った。カンクロウたちは我愛羅の力を恐れてはいるものの、本当に我愛羅が嫌いなわけではないのだ。
 しかし土ぼこりが晴れてみれば、そこには砂をクッションになんとか助かった我愛羅がいた。

「何よ、あれ……」

 いのが呟く。しかしそれでも我愛羅が受けたダメージはかなりのものだった。治ったものと思い込んでいた右腕に力が入らない。かわりに我愛羅は左腕を持ち上げた。砂が立ち上がろうとするリーへと向かう。リーが砂を避けようとした――

「リィイイイイィィ!」

 ガイが叫び、その声に皆正気を取り戻したのか、上忍たちがリーの方へと駆けつけようとする。しかし砂の手の方がそれよりも早く、リーの左腕と左足に掴みかかり、そして、

「砂漠柩……っ!」

 それを潰した。
 リーが痛みに絶叫を上げる。マナの使ったあの不可思議な技のように、ダメージをそっくりそのまま我愛羅に返すことは出来なかっ
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