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転生者の珍妙な冒険
同窓会とかあったら、久しぶりに会っても中々話せないもんだよな。 まぁ同窓会行ったことないけど。
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ら俺らに近づいてきた。
「さ、ちょっと大胆な感動の再会は終わったな? じゃあ、次のタルタスさんの方に行くぞ。」
そう言ってサッサと歩き出すジーク。ってもう居場所分かったのかよ!?
「ん〜、めっちゃ目立ってたからな〜。」
「心読むな!!!」
ったく、読心術とかイヤらしいわ・・・。
「で、その場所ってど「ん、着いたぞ。」あ、そう。って・・・・・・・・え?」
目の前に聳えていたのは、高く、堅牢そうな壁に中から聞こえてくる剣戟音。
極めつけは壁に沿って聞こえる怒号だ。
つーか最初の見た目で分かる。
「ここ、コロッセオだよな・・・?」
「そうだ。どことなく甲子園に似てるだろ?」
「似てねぇよ!!」
色がまるで違うし、ツタだってねぇじゃねぇか!!
って、今はそんな事どーでもいい。
「何でコロッセオなんだ? オッサンはココに住んでるのか?」
そう尋ねると、ジークは呆れたような、どこか馬鹿なガキを見るような目で俺を見た。
「お前さぁ・・・、この街で人探しするのにデカイ施設と催し物に目ぇ通してなかったの・・・?」
「あぁ・・・それもそうだな、悪い。で、ここで何があるんだ?」
言い方は腹立ったが、ジークの言ってる事は正論だし、ここで怒っても意味がない。
そう自分を言い聞かせて質問すると、隣で(何故か)ずっと俺の腕を組んでいるネーナさんが答えてくれた。
「ここで年に1回の武闘大会が開かれるんですよ。私は弓術専門なので出れませんが、タルタスさんは前回の大会にも出場して準決勝まで行かれました。」
成程、つまり今回もこの大会にオッサンが出るって訳か。
「ありがとうネーナさん。じゃあ俺らはここでオッサンに会えばいいんだな?」
そう聞くと、ジークが「そうだ」と言う前に、ネーナさんとは逆隣の腕を(こっちはある程度予想出来た)組んでいるセーナがキョトンとした顔で口を挟んできた。
「え、兄ちゃん出ねぇの? 俺もビリオンも出るんだぜ?」
「え、出ないとダメか?」
正直言って、態々避けられる戦いに身を投じたくはない。しかもコロッセオとかだったら絶対いるのはむさ苦しい筋肉ダルマだけだろう。オッサンみたいな。
そんなのと戦うとか悪夢でしかない。
「ん〜・・・会うだけというのはちょっと難しいかも知れませんね〜。ここの方にヨシュアさんは顔を知られていませんし、いくら顔見知りの私達が一緒に行ったとしても有力選手のスパイに思われてしまうかもしれません。」
そうネーナさんが言う。
まぁ、分からなくはないな。確かにスパイに情報を取られたくはないし、見知らぬ顔は入れてくれないだろう。
つまり俺もジークも門前払いな可能性が高そうだ。
ジークもそれが理解できたらしく、嫌そうな顔をしながらも提案を変えた。
「よし、じゃあ俺と聖斗も出るか。」




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