二十二話
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俺たちに攻略を託し待つ者たちのことを考え
(違う。)
否定する
(ユイのためか?アスナのためか?キリトのためか?)
俺に一番近く親しい者たちのことを考え
(違う。)
否定する
(それじゃあ何のために?)
再び自分に問う
(それは…)
俺はわかっていた…自分の中にある最大の答えを思う
(自分のためだろ。)
行き着くのはいつも同じ自分のために戦うのだ。
(約束を守るために…それは誰かのためじゃなく自分のために)
誰かのためにすべてを投げ出せる人は世の中に何人もいるのだろう…しかし俺は違う…自分のためだけに何かをなす。その中に他人のために何かすることがあれば所詮それはただの過程だろう。結局行き着くのはやはり自分のため。
(結局俺は自分のことしか考えてないんだよ…)
結論は出た。虚しさもある。しかし迷いはない。震えは…止まっていた。
目を開けると徐々に人が集まりだしていたようで見たことのある顔ぶれがちらほらいた。
それからしばらく経ち…
「では出発しよう。ボスエリアまではコリドーを開く」
ヒースクリフは「コリドーオープン」…そう言い道を開く
「では皆、ついてきてくれまえ」
全員がそれについて行く俺も例にもれず後ろにつく
七十五層の迷宮区は透明感のある黒曜石のような素材で形成されていた。それは何とも不気味な空気を漂わせておりアイテムや武器の確認などを行うプレイヤーはそれに押されてか表情、動きが硬い
「皆、準備はいいかな?」
ヒースクリフが最後の確認だと言いたげに話し始める
視線を逸らすと向こうにキリト、アスナ、クライン、エギルと親しい顔ぶれも見える。しかし話しかける気は一切ない。自分のことで精一杯なのだ。
「…戦闘、開始!」
その声と共に俺たちはボスエリアへと走り出す。そこには……なにもいなかった。
一秒、一秒とすぎるがボスは姿を現さない。
「…おい!」
一人が耐え切れず声を上げようとしたその時
「上よ!」
いち早く気づいたアスナが声を上げる。
上を見上げるとそこには人のものではない頭蓋骨を頭とし全長十メートルはある二つの鎌を持った百足がいた。
ザ・スカル・リーパーそれがボスの名だ
不意に足を広げパーティの真ん中に落下した。
「固まるな!距離をとれ!」
ヒースクリフがそう叫び全員がハッとし距離をとりだすが当然のことで遅れる者もいる
逃げ遅れた3人がどちらに動こうか迷っていることに
「こっちだ!」
キリトが先導してやる。3人がそちらに駈け
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