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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
懇親会というパーティー
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俺の分身体は烈がいる隣奥にいたけどな。悪戯成功させた少年のような笑顔だったが、老師なんだから悪ふざけはやめろと言いたいくらいだ。烈の囁きを受けてから、ドレス姿の女性は横へどいたと思えばライトが烈を照らしてから大きなどよめきが起こるからかほとどんの者にとっては烈本人が突如空中から現れたように見えた事だろうな。烈は上機嫌のまま、俺の方向を向いていたがすぐに挨拶を始めた。

「まずは、悪ふざけに突き合わせた事を謝罪する。今のはちょっとした余興だ。魔法というより手品の類いだ。だが、手品のタネに気付いた者は私の見た所四人だけだった。つまりもし私がテロリストで、来賓に紛れて毒ガスなり爆弾を仕掛けたとしても、それを阻むべく行動を起こす事が出来たのは四人だけだ、という事だ」

声はマイクを通さなくとも、九十とは信じられないほど若々しいものであり、烈が何を言いだすのか何を言いたいのか大勢の高校生が興味津々の態で耳を傾けていた。それを聞いたほとんどが、烈の口調は強くなった訳でもないが会場は一気に静粛されたのだった。

「魔法を学ぶ若人諸君。魔法とは手段であって、それ自体が目的ではない。その事を思い出して欲しくて、私はこのような悪戯を仕掛けた。私が今用いた魔法は、規模こそ大きいものの、強度は極めて低い。魔法力の面から見れば、低ランクの魔法でしかない。だが君達はその弱い魔法に惑わされ、私がこの場に現れると分かっていたにも拘わらず、私を認識できなかった。魔法を磨く事はもちろん大切だ。魔法力を向上させる為の努力は決して怠ってはならない。しかしそれだけでは不十分だと言う事を肝に銘じて欲しい。使い方を謝った大魔法は、使い方を工夫した小魔法に劣るのだ。明後日からの九校戦は、魔法を競う場でありそれ以上に魔法の使い方を競う場だと言う事を覚えておいてもらいたい。魔法を学ぶ若人諸君。私は諸君の工夫を楽しみにしている」

聴衆の全員が手を叩いた。残念ながら、一斉に手を叩く者と声に出さずに笑い続けた。魔法の等級(ランク)よりも、魔法の使い方が重要というその考え方はランク至上主義の今の魔法師社会の在り方に異議を唱えるものだ。魔法は使い方次第でそれは即ち魔法をあくまで道具と割り切っている事を意味している。この国の魔法師社会の頂点から二番目であるが、今の魔法師社会の在り方に逆らう事を勧めるというのは表であり裏では魔法師社会を零家と共に十師族を束ねている者の一人。

「次は私から紹介をさせて頂きたい盟友を紹介させてもらおう。こちらに来てくだされ」

いきなり老師からまたマイクで話始めたので、また壇上の方に目を向けると四人の男女が烈が呼んだ者に対して誰?と全員思ったに違いない。俺と深雪は黙って壇上にいる俺達の意識を向けたのだった。司会者も台本にはない事だったので、烈に向けるが烈は既に壇上に
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