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魔法科高校〜黒衣の人間主神〜
九校戦編〈上〉
懇親会というパーティー
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たのか、深雪がその生徒を見ていた。

「何だテメエ!」

「私は織斑深雪様の護衛をしております、蒼い翼から派遣された護衛者でございます。私らの要人に対して、その視線や深雪様について話されるのであればもう少し小さな声でお話する事をおススメ致します。じゃないとあなた達ごと消す運命と忠告をさせて頂きます」

そう一礼した後に、沙紀は深雪のところに戻っていったら第三高校のクラスメイトは蒼い翼という言葉で絶句していた。それは一条も同じこと、蒼い翼から派遣されたという事は強い権限持ちな者だと思いながらも、一条は深雪に対する視線をしていた。来賓の挨拶が始まり、今日の主役たちは世慣れない高校生らしく、食事の手を止め、談笑を中断し、必要以上に真面目な態度で大人たちの声に耳を傾けていた。俺と蒼太は、脳量子波で来賓者の中にいる烈たちと話していたが、零家と織斑家紹介は烈の挨拶後に紹介するそうだ。

「壇上に出てくる魔法界の名士はほとんど見た事あるな」

「そうですね、まあその時は零家の者として接したと思われます」

俺達は既に知っているが、それぞれの激励の言葉や訓示が消化されていきいよいよ烈の出番となった。当時は「最高にして最巧」と謳われ、「トリック・スター」の異名を持っていたし、今でも現役並みのトリックスターでもやるんじゃねえのかと俺は予想していた。

「続きましてかつて世界最強と目され、二十年前に第一線を退けた後も九校戦をご支援くださっております。久島閣下よりお言葉を頂戴します」

俺と蒼太は待ってましたと思い、暗くなった。俺らはいつも会っているから、別に緊張してないが会場内にいる高校生全員にとっては九島老師と登壇を待つ。そして現れた人物の姿に、俺らはまたかよと言いたいくらいの悪ふざけだった。眩しさを和らげたライトの下に現れたのは、パーティードレスを纏った金髪の女性が出現した事により会場内はざわめきが広がったが、あれは精神干渉系統のでこの前俺が使った視線を女性に向けさせるというのだ。衝撃を受けたのは、俺達以外の無数の囁きが交わされるが、壇上にいるのは烈じゃなかったのかとか、なぜ若い女性が代わりに姿を見せたのか何かのトラブルがあり名代として派遣されたのか。とかであった。

『烈、この前の意趣返しか?』

『まあな。でもこれについて気付いているのは数人と言ったところですな』

『そりゃそうだろうよ』

壇上にいるのは女性だけではないし、その後ろにいるだけで魔法というより手品だしな。俺でも使える精神干渉系統の魔法で俺も使った事はあるが、一高のメンバーでもパニックになっている。会場全てを覆う大規模な魔法を発動させて、意識を金髪美女に吸い寄せられているという感じだ。目立つのを用意して、人の注意を逸らすという事は自然現象でもあるかもしれない。
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