日常の終わり
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うべく瀧馬はじりじりと下がりながら窓が見える方向へ寄って行く。
化け物も追い詰めるのを楽しむ様に、段々とゆっくり近づいてくる。
そして……その時は来た。
『ヴォラァァアアアーーーーーーーっ!!!』
(今だ!!)
思いっきり床を蹴ってスライディングの要領で下を潜り抜け、化け物の衝突音を後ろで聞くも振り返らず窓へ向けて走り出す。
(ここで、跳ぶ!!)
窓に届くか届かないかと言う位置で、瀧馬は思いっきり踏み切り外へと飛び出した。
「が、ほっ……!?」
その途端、右足に鋭い痛みが走り、踏み切り切れずに派手に転がって割れ残っていたガラスにぶつかった。
痛みが走った右足を見ると―――――既に“膝から下”が無く、少し離れた場所に転がっている。
よく見ると、右足の痛みが強かったせいで気が付かなかったか、体中に傷があった。その傷とガラスにぶつかった際の衝撃で体中を痛みが駆け廻り、足が無い為に立ち上がってて逃げる事も出来ない。
「く……そ……」
声も無く跳びかかってくる化け物を前に、瀧馬が最後に鋭く鈍い矛盾した痛みを感じ、ドアップになった化け物の体表と右側に少しだけ見えるボロボロの部屋を見て、そして――――
『クハ、みつけたゼェ』
悪意交じり奇怪な響きを持つ声を聞いた。
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