日常の終わり
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突如ガラスがぶち割られ、恐ろしげな叫び声と共に何かが飛び込んできて、進路上にあったリビングにあった物を残さず壊してしまう。
寝ていた事が功を奏したか、飛び込んできた何かはソファーの上を通り過ぎるだけで、瀧馬自身には当たらずに済んだ。
しかし、そんな事で喜んでいられる状況では無い。
『グルルゥウウゥウゥゥ……!!』
「い、犬、なのか……?」
目の前にいたのは犬……と言うより狼と機械、そして異世界の何とも知れない化け物を合体させたような、奇怪且つおぞましい風貌たたえた化け物だった。
その姿形は、ニュースで流れていた映像の中に映る、あの蜥蜴人間の方が余程生物として成り立っていると、そう思わせるほど奇妙すぎる。
腐った機関銃、ひん曲がった人間が振り回すには大きすぎる剣、何故そこにあるのか分からないジェットエンジン、何に使うかもわからない謎の鉄の塊、それらが滅多矢鱈にくっ付いている……生物かどうかも怪しいぐらいだ。
瀧馬は自分の脚を動かし、恐怖を感じながらも竦んで動けない事は無い事を確認する。
当然の事ながら、こんな化け物に挑んだりはしない……逃げるのだ。
テイルレッドの様な剣を持っている訳でも無く、英雄の様な力も持っていない。
優れた反射神経を見せる事をのぞけば、そこらの男子高校生と余り変わらないのだから。
ドアの位置を確認し、化け物と睨み合いを続け―――――先に動いたのは化け物の方だった。
『ヴォラァァアアーーーーー!!!』
「ぐっ!」
跳びかかりを間一髪で避けてから間髪置かず、化け物などには眼もくれずに一目散に背を向け走り出す。
と、嫌な予感を感じ扱ける様にして頭を下げた。
瞬間、柱が根こそぎ切り落とされ、二階部分が派手に崩落する。
「な、に……?」
家全体のダメージは少ないが、この崩落の所為で逃げ道は塞がれてしまった。周りには家が殆どどなく、ある家も今は旅行中で実質誰も居ないに等しい。
実家をこんな森林近くに立てた親を若干恨みながら、それでも何とか出来ないかと辺りを見回すが窓の方には何時移動したか化け物が陣取り、他の場所は鍵を外したり回り込んだしせねばらなない為、背後を突かれて殺される可能性大。
八方塞がりとはこの事だった。
彼の焦りを理解したかは定かではないが、化け物はニヤリと口角を上げて瀧馬を見る。その視線を受けた彼は、何が何でも生き残ってやると逆に闘志を燃やした。
(こうなったら一か八か……あの割れた窓から飛び出るしかない……!)
態と追い詰められたかのように動き、跳びかかりを誘
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