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寄生捕喰者とツインテール
日常の終わり
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 大量に持ってこい!!」



 ……周りの反応は当たり前では無かった、そして物騒にも程がある。普通は心配するか、動揺が走るか、不謹慎だが自分では無くてよかったと安心するかのどれかではないだろうか?

 何故自分事の様に……そして当の本人よりも憤っているのだろうか。その様相、最早暴徒と形容しても差し支えない。



「皆さんのその怒り、その正しき怒りを誇らしく、そして嬉しく思いますわ」
(……おいコラ)
「他人の為に怒りを抱く事が出来るのは、人間としてこの上ない誉だと、そうわたくしは思います」
(どっちかと言うとアイドルファンの怒りに近いと思うがな俺は)



 この演説開始までは生徒会長はまだ常識人に入るかとも思っていた瀧馬は、彼女の抜けたその言葉を聞いてちょっと考えを修正した。



「そして、怪人はわたくしだけにあらず……他の女子生徒や、学園外の女性達までもその毒牙に掛けようとしたのです。その行為、許せるものではありません……」


 そこで一拍置き胸に手をやり、生徒会長は凛とした声で続きを口にする。


「まだ情報も少なく詳しい事は明らかにされてはいませんが、あの場に颯爽と現れた戦士を、皆さんもニュースやネットで知っているでしょう……その戦士はおろかな怪人を葬り、私を助けて下さいました」



 何故だろうか、途中から凛とした声に何処か甘い物が混ざっていた気がすると、瀧馬は訝しげに眉をひそめた。ふと隣を見ると、観束が顔をひきつらせ冷や汗を流しているのが目に入る。

 多分、二人が思っている事は同じなのだろう。……僅かな希望を託し、生徒会長が次に口にする言葉が “ソレ” ではない事を二人は人知れず祈る。



「わたくしは、わたくしはっ……あの少女に心奪われてしまいました!」
「「「「「フォオオオオオオォォォォオオ!!!」」」」



 周りからあがる喜びの歓声、盛大なる拍手……そして項垂れる一人と顔に手をやる一人。……残念ながら、彼等の祈りは全く届かなかった。

 何より全校生徒を集めてすべき話では無い。始めの厳粛な雰囲気と緊張感が懐かしく思えてくる。



「その言葉を、この時をどれほど待ちわびた事か!」
「よかったよぉ……これからは、これからは胸を張って小さい子はぁはぁと、言えるんだね……!」
「これでもう何事の憂い無し! 堂々と幼女を愛でるのだっ!」
「憂いを持てよ!? ……持ったうえではぁはぁするんだよぉおっ!!」
「世界に心理かコレは。ちっっちゃい会長がちっちゃい正義に味方に心奪われるとは……正に心理なのか!」



 テイルレッドの事で盛り上がる彼らだが、観束の件では巻き込まれたくは無い、関係ないと無視を決め込んでいたくせに、教
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