第四章
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はないとはいえ阪神だけではなく熱狂的なファンがバックにいるのも阪神だけではないということもこの時は全く考えていない彼等であった。
「ここで可愛くみせたらあんたヒロインよ」
「頑張りなさいよ」
そんなことを言うばかりだった。やはり周りは見えていない。阪神主催の試合だというのに巨大な文字が描かれた幕を見せている彼等を。
「よし、そうだよそう」
「わかってんじゃねえかよ」
男連中は望遠鏡まで出して瞬を見ながら言っていた。二人は一塁側スタンドの上の方にいる。そこから試合を見ているのであった。
「そうだよ。さりげなくプレゼントな」
「コーラとポップコーンな」
彼等もまたポップコーンを買って貪っていた。しかも学生の分際でビールまで買ってごくごくとやっている。なおそれは女連中もであった。
「いけいけ、やれやれ」
「梓ファイトよ」
女連中もビールを飲みながら言う。肴はやはりポップコーンだ。
「そうやって脚を相手に寄せるのよ」
「わかってるじゃない」
「?何だこの連中」
「マリーンズ応援してないのか?」
ここで周りの白いユニフォームにエムの字の帽子の者達が怪訝な声をあげた。
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