暁 〜小説投稿サイト〜
ファーストデート
第三章
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
文するのだった。
「あっ、ええと」
「紅茶だ、そこで」
「行け、注文しろ」
 駅前の本屋のところから見ている男連中が喫茶店の窓の方を見ながら必死に話をしていた。
「そこでだ、紅茶だ」
「ケーキもつけろ」
 そんな話をしながら携帯のメールを送る。なお今彼が携帯を見ているかどうかまでは考えてはいないのであった。しかし必死なのは間違いなかった。
「いいな、それで彼女のハートをゲットしろ」
「男は気配りだ」
 そうして女連中も同じだった。彼女達は駅前の噴水のところに隠れながらそのうえで男連中と同じ様にメールを打ちまくっているのだった。
「もっと仕草を可愛くよ」
「キャピって感じよ」
「脚も腕もさりげなく見せて」
 やはり彼女達も梓がメールを見ているのかどうかは考えていなかった。
「それでハートを鷲掴みよ」
「絶対に離さないのよ」
 噴水に隠れて口にも出しているので本屋でも噴水のところでも行き交う人達に思いきり不審な目で見られていた。本人達は気付いていないが。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ