暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 雷帝への道程
私は何も見ていない
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レーティングゲームをやることになった翌日、泊まり込み用の物を用意してオカ研メンバーで向かったのはグレモリー家が人間界で所有する別荘が建ててある山の麓だ。ここまでは転移で一瞬で来たんだけど、ここからは特訓の為に山登りだ。

私は一番鍛えないといけないので部長と朱乃さんの荷物も担いでの山登りだ。ただ気になるのは白音ちゃんだ。普通のスポーツバッグの他に、中に何も入っていないもの凄く大きな籠を背負っている。不思議に思っていたのだけど、すぐに謎は解けた。

山登りを始めてすぐに白音ちゃんは脇道に突撃し、少し進んだ先で合流して、また少し進むと脇道に突撃して、また少し進んだ先で合流するのを繰り返す。そして戻ってくる度に籠に色々な物が積まれているのだ。茸や山菜に始まり、頭が陥没して死んでいる猪や首をへし折られた鹿などが次々と籠に納められていき、いっぱいになると2個めの籠が出て来た。

「山の幸が取り放題です」

部長達は見慣れているのか特に何も言わない。体力のないアーシアは気にする余裕がないようだ。出来れば私もそっちが良かったな。そう考えながら現実逃避をする。うん、兎の親子らしき物を血抜きしている白音ちゃんなんて見ていない。というか、もしかしてアレが合宿中の食事の材料ですか?

現実逃避の為に空を見上げる。山の天気は変わりやすいと言うけど、本当に小さな雲が一つ浮かんでいる程度の快晴状態なら雨の心配はないだろう。

別荘にたどり着いた私達は部屋の割り振りをして着替えた後、ブリーフィングから始める。朱乃さんが冥界で使われている、DVDの様な物と映写機を持って来る。

「これから見るのは、昨年のレーティングゲームの中で、私達の対戦相手であるゼオンの使い魔、シュナイダーが最も活躍したゲームの記録よ。見ている途中でも良いからガンガン意見や感想を言って頂戴」

部長がそう言ってから映し出された映像には白いスーツに白いマントを纏ったゼオンが、一頭の逞しい馬に跨がっている映像だった。

「この馬がシュナイダーよ。並の上級悪魔よりも強い魔獣でゼオンが育て上げた相棒、そしてゼオンの言葉を借りるなら突然変異体よ」

『行くぞ、シュナイダー!!ディオ・エムル・シュドルク!!フェイシュドルク!!』

映像の中でゼオンがそう叫ぶと同時にシュナイダーの身体に変化が起こる。一瞬で身体が一回り大きくなり、炎で出来た鎧を身に纏い、鋭い角が生える。

「これはシュナイダーの戦闘での基本形態だと思って良いわ。見ての通り、身体が大きくなって力も強くなる。そして炎を自在に操り、空を駆ける」

シュナイダーが駆け出し、ゼオンもいつの間にか雷の大きな剣を握って相手に突撃している。シュナイダーはもの凄く速い。小回りは悪いみたいだけど、そこは炎とゼオンがマントと剣で
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