私は何も見ていない
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う修行を言い渡されているそうだ。アーシアは傷ついた木場君の治療だそうだ。
聖母の微笑みは鍛えればエリア範囲での治療も可能になるそうだ。その為にどんどん使っているらしい。その分消耗も激しいけどそれも修行なのだそうだ。
白音ちゃんは今回の修行では料理などの裏方に回るそうだ。何でも成長の限界値らしくてその上限を上げる為の修行は学園を卒業してからじゃないとやる暇が無いそうだ。長期休暇の度に少しずつ上限を上げているそうだけど春休みの分は既に上がりきってしまったらしい。
それにしても、アレだけあったはずのお肉や山菜がもう半分しか残ってないんですけど、もしかして明日も狩猟ですか?えっ、私も手伝うの?
修行の最終日、なんとか譲渡の力を覚醒させる事に成功し皆でどれだけの力を譲渡出来るのかを確認していった。それが終わった後は自由時間となる。ゲームに向けて各自で体調を整える様にとのことだ。
白音ちゃんは日課とばかりに山へ獲物を求めるのかと思いきや、教科書を引っ張りだして来て勉強を始めた。部長と朱乃さんはカードを持って来て遊び始める。あっ、朱乃さんのソリティアが始まった。相変わらず容赦がないな。ギャスパー君は女性物のファッション紙を読み始めて、木場君は瞑想を始めた。ただし頭だけで倒立しながらだ。
「木場君、なんで頭だけで倒立してるの?」
「これかい?これは僕の剣術の流派の開祖が編み出した瞑想だよ。開祖はゲームのトラコンクエストの勇者みたいな人でね。剣や槍や弓なんかの武器の達人で、多彩な魔法も使えて、研究者としても優れていて、敵地のど真ん中で仲間に手作り弁当を振る舞う位の剛胆さを兼ね備えている人なんだ」
「最後のはどうかと思うけど、随分と万能な人だったんだね」
「そうだね。まあ、僕の師匠もその流派を一時期習っていたらしいから、その関係でやらされてるんだ。一応、僕もその流派を習っているからね。才能が無いって言われてるけど」
器用に倒立したまま落ち込む木場君がかなりシュールだ。
「ふふふ、才能あふれる者なら1週間で、ゆっくり鍛えても1年もあれば奥義まで辿り着けるはずなのに2年でようやく3分の2。やっぱり僕は中途半端な存在なんだ」
本格的に落ち込み始めた木場君をアーシアと二人で慰める。周りの皆は放置しているってことはこれも良くある事なの!?学園じゃあそんな姿は一切出さないのに。変に打たれ弱いとは。
これは藍華に教えて漫研にネタを提供して懐を温めるチャンス。学生の財布に優しいとは言えゼオンの屋台に通うのはそこそこ痛かったのだ。ついでにゼオンの事もネタにすればかなりの額になるはず。
藍華に連絡を取ろうと外に出て携帯にコールをかける。待つ間、空を見上げると今日も快晴で
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