第17話 =穴の底で=
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温かさを感じた。
リズはここは仮想世界ということが根強く心の中にあるらしくおそらくそれが先ほど俺が感じた冷たさだったんだろう。
「こんな世界でも…人の温かさって感じれるんだね…」
「…そうだな…俺もそう思うよ」
そしてそのままリズは目を閉じ眠ってしまった。それに続き俺も目を瞑りそのまま意識を手放した。
―チュンチュンという音がここでも響くんだな…
そんなことにちょっとした感動を覚えながら俺は目を覚ました。
隣ではリズが昨夜出した右手がそのままにされているのでそれをベッドロールの中へ戻す。
そして昨日のように鍋とかをいろいろだし朝食の準備をする。
準備って言っても食材がないので味噌汁とご飯作るだけだから片方に米、片方に食材をいれ待ち時間のウィンドウを出す。
そして数分待つ。はい、終了。
「…おはよう…」
「おはよう、ご飯できたぞー」
まだ眠いのか瞼をこすりながらこちらへやってくる。
朝が寒いのは現実、仮想どちらも共通らしくリズは上着をオブジェクト化させるとそれをはおう。
それに手を口に当て息を吐いているようだった。
「それじゃあ「いただきます」」
「…やっぱおいしい…」
「どういたしまして」
そのまま味噌汁とご飯という寂しい朝食だったがどんどん俺たちは食べていき20分くらいでなくなった。
「…ねぇ、このまま出られなかったらどうするの?」
「そうだな…寝てすごすかな」
「もっと悩みなさいよ…」
リズはでも…と言葉を切って俺の隣に来た。
「それも…いいかもね………きゃ!?」
「…あ、ごめん」
俺が地面に何か光るものを見つけそこに行こうとしたら頭を俺に乗せようとしたのか体を傾けていたので支えを失いそのまま倒れていった。
「一体どうしたってのよ…」
「いや、ちょっと…」
先ほど見えた光ったものがあるところを掘って掘って掘りまくる。
「なぁリズ」
「何よ…」
「俺たちが探しに来た金属って…」
そういい俺はリズに水晶のような輝きをもつ金属を見せる。
名前は≪クリスタル・インゴット≫。
「こ、これよ…でもなんで埋まってるのよ…」
「ドラゴンは水晶を食べ、腹の中で生成する…」
これって…人間でいうあれですかね?
あの茶色くて臭くてソフトクリームの茶色みたいな形で書かれる…ここまで来てそんな最悪な答えにたどり着くとは思わなかった。
「リズ、持ってて」
「別に…いいけど…」
「あと、ここトラップじゃなくて巣だよ…」
「え…えぇ!?」
なんで、という顔をしているリズ。多分そこから推測するに「なんでそんなことが判るのよ」って続くんだろうな…
「動物って大体巣とかそ
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