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バージンロード
第三章
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ゃん」
 笑みと共に紫に語る。
「行きましょう。待ってるわ」
「そうね。浩輔君がね」
「一途ね。それにしても」
 浩輔という名を聞いてまた笑顔になる翠と紫だった。
「子供の頃から決めていた相手と一緒になるなんて」
「そうかしら。それは」
「そうよ。それじゃあね」
「ええ」
「行きましょう。幸せになる為にね」
「幸せをはじめる為にね」
 二人で言葉を交えさせながら席を立つ。紫は席を立つと今度は自分の側にまだいる葵を見るのだった。その無邪気な顔を見てまた言う。
「そして」
「そして?」
「幸せを葵ちゃんにあげる為にね。今度は私がね」
 最後にこう言って式場に向かうのだった。かつて翠が歩み今度は紫自身が歩むそのバージンロードを。それを葵にも歩いてもらう為に。今バージンロードに向かうのだった。


バージンロード   完


                  2008・10・4

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