第四章
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普段と全然違う、いや前より遥かに奇麗で可愛いし。それに唖然ってしてずっと見てるけれど向こうも驚いた顔で僕を見て。何なんだろ、これって。
「あの」
何か彼女が口を開いてきたし。僕に。
「えっ、僕?」
言葉聞こえたみたい。私のこと意識してるのね。
「あのね、ひょっとしてさ」
「君、まさか」
有り得ないわよ、これって。こんなの本当に漫画とか小説とかだし。私が意識していると相手もって。それに今気付くなんて何なのよ、ドラマでも・・・・・・これはあるわね。
「僕に見せようって!?」
「それは私が言いたいわよ」
彼女が言ってきたんだけれど。何かわかってきたことって。
「あれ!?私のことずっと見てたの」
「君もまさか僕を」
「そうよ」
ここまで来たら嘘とか言えないから。正直に言ったわ。
「ずっと見ていたわよ。今日だって」
言っちゃった。けれどもういいわ。話わかってるから。
「この格好もね」
「僕もだけれど」
そうだよ。勇気出して言うよ。
「君が見るかなあって」
「最初から見ていたわよ。じゃあもう言うわ」
「僕も。言うよ」
僕も一緒に言ったし。
私も一緒に言ったわ。
「好きだよ」
「好きよ」
二人同時に言ってしまったドラマはこれで終わりかな、なんて思っていると。
電車の中の皆が見て恥ずかしい感じ。けれど。何か朝のほんの一日がこれでいつも続くって思うとついつい笑えて。それでいいかな。
今度から朝だけじゃないから。彼女とずっと一緒にいられるのに感謝。
朝の物語 完
2007・10・15
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