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ハイスクールV×D ライド3
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いる連中が直ぐに気付いてくれると言う保障も無く、相手任せな点が多い以上直ぐに実行は不可能と判断して、計画を修正した訳だ。

 何よりその間に相手が強硬手段に出る可能性も否定できないため、寧ろこっちから乗り込む必要が有るだろう。

(……不死鳥を倒した赤龍帝が居ると言う話しだけど……)

 ふと、それなりに流れていたグレモリー眷族に対する噂を思い出す。

 あの剣の所有者になった時に見た光景、煉獄の炎を纏う龍の大帝(ドラゴニック・オーバーロード)と戦う先代の所有者と思われる白い剣士(ブラスター・ブレード)。赤龍帝とは、その大帝に匹敵する相手なのか……

(龍の帝王か……警戒しておいた方が良いな)

 どうも、主である魔王の妹は敵対勢力に舐められている様子ではあるが、警戒しておくべきだろう。ぶっちゃけ、この時点で一誠が不死鳥(ライザー・フェニックス)を倒した赤龍帝とは一切考えていない四季である。
 確かにイメージの元のドラゴニック・オーバーロードが比較対象なだけに、一誠では実力や普段の様子から比較する事さえ出来ないだろう。

「私も行った方が良いかな?」

「いや、寧ろ今日は別行動で……オカルト研の部室が有るって言う旧校舎を何時でも狙えるようにしておいて欲しい」

 そもそも、神器を使ったとしても詩乃の担当は飛び道具による後衛。室内と言う環境では前衛が四季だけでは多数を相手に守りきるのは難しい。

「そこは何時もなら“絶対に離れるなよ”って言う所じゃないの?」

「まあ、向こうに目を付けられているのはオレだけだと思うからな。最悪の場合、援護して貰った方が逃げ易い。それに……オレにとって最悪の可能性って言うのは……君を失う事だ」

 シリアスな場面だが、朝食を食べながらする会話としてはどうかと思う。
 内心で別に両親が人質にされても一切無視して戦うつもりだがと考えている。根本的に四季は両親、特に母親との仲は悪いのだ。流石に相手ごと斬る様なマネはしないが、詩乃の安全と天秤にかければあっさりと斬り捨てる程度には仲が悪い。







 そんな会話を交わしつつ駒王学園に登校する二人だが、四季と詩乃の二人のクラスは別である。

 クラスメイトの一誠を除いた変態三人組の二人が一誠を射殺さんばかりの目で睨んでいるとと思えば、今度は18禁な本やDVDを取り出して鑑賞会だの、一誠は誘わないだとか叫んでいたり、それを女子が絶対零度の視線で見ていたりと、普段の光景が広がっていた。

 ふと、二人が睨んでいた一誠の方に視線を向けてみると、最近海外から転向してきたアーシアと話していた。

(……あの子もグレモリー先輩の所の眷属だよな。明らかに戦闘タイプじゃない。……そうなると誰なんだ……赤龍帝って)

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