暁 〜小説投稿サイト〜
【K】力とミニマムと立場と。【ハマトラ】
カフェ・ノーウェア&BAR HOMRA
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[9] 最初
ってきた。

ここのBARは見た目通りのBARで外見もオシャレで中身もオシャレだ。
オシャレと一言で言ってもよく分からないし、俺もどう説明すればいいか分からないがアンティークな感じ。

草薙さん本人が『女性客1人でも入れるようなBAR』を目指していると言っていた。
草薙さんがイギリスのロンドンから取り寄せて、煙草の染み込んだ匂いと磨けば磨くほど艶が出るカウンター席。

何かと多趣味な十束さんが置いている盆栽やら置物がオシャレなBARには少し似合わないが、犯罪組織が使うような物も一切置いていないそんなBARに見たこともない2人組みが、堂々と入ってきては辺りを見渡す。

「あれ?レシオちゃん、此処どこよ?」

金髪に前髪が短く全体的に髪がショートな黒いサングラスをかけた男が、「レシオ」と呼ばれた男の方に頭に手を組みながら見上げて尋ねる。
その声を聞けば俺は一瞬寒気がした。
理由は、【声が全く一緒】だからだ。

話し方は違うが、声は一緒。

レシオと呼ばれた男は右目に真っ黒な眼帯をして青い前髪を右寄りに分けていて、見た感じはお坊ちゃんがするような髪型だった。
俺達の方に向いては「どうやら俺達は違う場所に来たようだな」と冷静に言い、すぐに出て行こうとする。

すると金髪のサングラスをかけた黒いジャージを着た前を全開に開けて中に黄色のシャツを着ている男が、レシオと呼ばれたカッターシャツのボタンを上まで閉めて青いネクタイを胸ポケットに入れて白衣を着ている男に、視線を上に上げながらこう言った。

「でも俺達カフェノーウェアのドア開けたっしょ」

俺と鎌本は暫く沈黙しながら2人の会話を聞いていた。
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