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lineage もうひとつの物語
冒険者
アリ穴四階
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しかも全て戦士である大アリなのだ。

「すまんかった!」
「すまん!」

既に剣を構えているアレンの横に直ぐ様並んだウォレスは声を張り上げる。

「陣を整えろ!」

「ウォレス!これは普通じゃない数じゃぞ!消耗戦は分が悪い!坊主を此方に廻して帰る方向に突破したほうがよさそうじゃ!」

通路の奥を確認すると波のような集団が次から次へと押し寄せて来るのが見える。
瞬時に判断を下したウォレスは殿を務める覚悟を決めアレンに指示を飛ばす。

「俺が殿を務める!アレン君はガンドの横へ!アーニャちゃん!階段までに敵を撒きたい!道案内も頼む!テオ、援護任せた!」

「でも・・・」

アレンは心配そうな顔でウォレスを見る。

「大丈夫だ。撤退戦のやり方は熟知している」

アレンは頷きウォレスと拳を軽くコンっと付き合わせ持ち場へと向かった。

「ワシと坊主で強硬突破のため飛び込む!エレナちゃんとイオちゃんの二人で側面の敵を、お嬢ちゃんとサミエルは前後の支援を頼む!アリが途切れ次第全力で突っ走る!ウォレス!ちゃんと着いてくるんじゃぞ!」

そして飛び込もうとする二人に声がかかる。

「二人とも左右に避けて!大きいのお見舞いしてあげる!」

それを聞いた二人は瞬時に軌道を変え横飛びをする。
そして間髪を入れず前方へ走り込みながらアーニャが叫ぶ。

「サミエル全力で合わせなさいよ!」

「わかってるさ」

「「ファイアーウォール」」

アーニャ、サミエルの前方1m辺りから約20mくらいの距離に幅1mの火柱が2列出現しアリを焼き尽くす。
それは通路にいたアリを半分程仕留めることに成功する。

「魔力消費結構激しいから連発はできないからね」

「了解した、ワシらの出番じゃ!いくぞ!」

ガンド、アレンの二人はファイアーウォールに耐えたアリを集中的に攻め活路を開いてゆく。
テオが弓でウォレスの援護を、エレナとイオも弓を使い前方へ攻撃をしている。

「アーニャさん。今のうちにエンチャントを再度しておこう!」

「それがいいかもね」

そして二人は各々のパーティーへエンチャント魔法をかけていった。



ウォレスはアレン達が進む動きに合わせ少しずつ後退しながらアリを倒しきらないよう傷を負わせ、侵攻を遅らせようとしている。
その動きをアレンが見ていたならばさぞ感動したことであろう。
さすが経験豊富な実力者である。
次第にアレン達が進む速度より追い掛けてくるアリの速度が遅くなってきた。
所謂交通渋滞である。

徐々に距離が空いていくが警戒を解かずに後退するウォレス。
通常ならこれで殿の役目は殆ど終わるはずだった。
距離が5m程開いたとき異変が起こった。
傷付き鈍くなっ
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