―邪心経典―
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める《悪夢の鉄檻》……そして、《邪心経典》。
「俺は《ロード・ウォリアー》の効果を発動し、デッキから《ニトロ・シンクロン》を特殊召喚!」
再び《ロード・ウォリアー》の剣から新たなモンスターを呼び出すものの、残念ながら、俺の手札には更に通常召喚する後続のモンスターはいない。《悪夢の鉄檻》で動きを封じられていて、相手の魔法カードを破壊する手段がない今、チューナーモンスターである《ニトロ・シンクロン》を守備表示で特殊召喚し、機を待つしかない……
「……これでターンエンド」
「私のターン、ドロー!」
俺のエンド宣言とともに、《ロード・ウォリアー》を封じ込めていた《悪夢の鉄檻》にヒビが入っていく。しかし、わざわざ消えるのを悠長に待っている訳にはいかない。
「生き残った彼女に私は聞いた。どうしてそんなにも生き残りたいのかと。彼女は息も絶え絶えに、『帰る場所と人がいるから』と答えた……ああ、素晴らしい!」
闇魔界の覇王の話は続いていく。明日香に向けてなのか、場違いな拍手が《シャインスパーク》のフィールドに鳴り響く。
「ああ、しかしなんたる悲劇だ。まさか、彼女はその帰る人に殺されてしまう、とは……私は《ワーム・ヤガン》をリバース!」
……生き残った明日香はモンスターと融合させられてしまい、《聖女ジャンヌ》となって闇魔界の軍勢の幹部となっていた。そして、それをデュエルで倒したのは――俺に他ならない。闇魔界の覇王に明日香の仇だ、と挑むなど笑わせる……仇は自分自身なのだから。
「……手札から《エフェクト・ヴェーラー》を捨て、その効果を無効にする!」
……それでも俺は闇魔界の覇王に怒りをぶつけなくては気がすまない。八つ当たりだろうが、現実逃避だろうが、何だろうが――このデュエルの間だけは、明日香を手にかけたことを忘れられる。
「くっ……更にモンスターをセットし、カードを二枚伏せてターンエンド!」
バウンス効果を持つ《ワーム・ヤガン》がフィールドにいて、対策を怠るわけがない。《ワーム・ヤガン》のリバース効果を《エフェクト・ヴェーラー》で防いだことで、闇魔界の覇王の計画は大幅に狂ったようで、さらに守りを固めていく。
伏せられた三枚のリバースカードが何であれ、今はとにかく攻める時――と、闇魔界の覇王のフィールドを睨みつけながらカードを引く。
「俺のターン、ドロー!」
そして俺のターンに移るとともに、まずは《ロード・ウォリアー》がその手に剣を携える。剣が光を発射すると、新たな仲間がフィールドに特殊召喚された。
「俺は《ロード・ウォリアー》の効果により、《チューニング・サポーター》を特殊召喚!」
中華鍋を逆に被ったような機械族モンスターが光の先から現れ、さらにその姿が
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