―邪心経典―
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ンドフェイズ宣言とともに、《W星雲隕石》の第二、第三の効果が発動する。《セブン・ソード・ウォリアー》による効果破壊が、こちら側のせめてもの抵抗だと分かっているのだろう、闇魔界の覇王は余裕そうに笑って高らかに効果の発動を宣言する。
「エンドフェイズ、《W星雲隕石》の効果を発動! 《ワーム・ヤガン》と《ワーム・ゼクス》を裏側守備表示にし、二枚ドロー!」
強制的に攻撃表示にし、表示形式の変更を封じ込める効果を持つ《最終突撃命令》だが、《W星雲隕石》の効果の発動は止められない。何故なら、《最終突撃命令》の攻撃表示にする効果はあくまで表側表示のモンスターにしか適用されない。表示形式の変更を封じ込める効果も、あくまで自発的な表示形式の変更を封じるだけで、効果による表示形式の変更は対応出来ないからだ。
「クク……さらにデッキからレベル7以上の爬虫類族モンスターを特殊召喚する!」
……そして闇魔界の覇王がカードを二枚ドローするとともに、《シャインスパーク》の光より巨大な隕石が降り注ぎ、スタジアムへと着弾する。そしてその隕石にへばりついていた巨大なワームが、ゆっくりとフィールドに降臨した。
「現れよ、《ワーム・クィーン》!」
隕石から現れたのはワームの女王《ワーム・クィーン》。もちろん属性は光属性のため、《シャインスパーク》によって攻撃力が500ポイントアップする。
「私のターン、ドロー!」
そしてワームの女王の降臨と同時に、エンド宣言の済んだ俺のターンから闇魔界の覇王のターンへと移行する。《ワーム・クィーン》を得てどのように攻めてくるか……いや、その前に。
「彼女を気に入った私は、この《邪心経典》の生け贄とするに相応しいと考えた。彼女の魂はこの書に封印され、六つの邪心教義へと分かたれる……」
「……何を言ってる?」
物語のように分かりやすく話していた先程までと打って変わって、抽象的な儀式についての話となる。明日香の魂が《邪心経典》――あの本へと封印されている……?
「ああ、すまない……要するにだね、君と彼女の協力で《邪心経典》は完成し、大いなる力の礎となる、ということさ」
……要するに、怪しげな儀式に利用された、ということか。詳しいメカニズムなどに興味はないが、俺たち二人を使って何らかの儀式を行い、このデュエルを持って完成する、と。しかし、俺たち二人がこの異世界に来たのは偶然だ。そんな俺たちを、闇魔界の覇王はどうして《邪心経典》の儀式に使えるのだと分かったのか……?
――俺たちをこの異世界に送って、この儀式の生け贄にしようてした黒幕がいる?
「私は《マジック・プランター》を二枚発動! 永続罠二枚を破壊し、四枚のカードをドローする!」
……そんなことを考えている暇は
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