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lineage もうひとつの物語
冒険者
アリ穴へ
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れていた。



「イオニア、あの二人をからかってはダメよ。面白いけど後が面倒なんだから」

「ごめんなさい。お姉様」

というやり取りがあったとかなかったとか。



宴会のあった夜から二日後、ホワイトナイツとグルガンディの合同パーティーはアリ穴四階階段へと向かう。

「そっちに行ったぞ。エレナちゃん」

「ええ」

そう言うや否やエレナはスッとカタナを抜き放ち構える。
そのカタナは見る者の目を奪う妖しげな雰囲気を纏い鈍くとも美しい光を放っていた。
小アリというが中型犬ほどの大きさをもつアリがエレナの足元へ食らいつこうと迫ったその瞬間、カタナがスッと弧を描くようにしかし最も最短距離を動きその頭部を切り離した。

「文句のない使い手になったようじゃな」

ガンドは心底関心を示しエレナの持つカタナに目を吸い寄せられた。
テオドロスやサミエルに至ってはエレナの美しさを際立たせるカタナの妖しさにぼうっとしてしまう程だ。

「素晴らしい・・・」

ウォレスもその切れ味と洗練された美しさにポツリと漏らした。



その後も道程はモンスターとの戦闘が続いたものの順調に進み予定通りその日のうちに四階への階段へとたどり着くことができた。

「さて、金は払ってきた。そこの横にある広場へいこうか」

ウォレスは慣れた感じで部屋となった広場へと向かっていく。
モンスターの襲撃に備えなくていいのかと疑問に思いそれとなくガンドへ尋ねるアレン。

「あぁ、坊主は知らんか。階段の工事のために結界が張られておるんじゃ。常にウィザードが魔力を注いでおるから安全なんじゃよ。支払った料金にここの使用料も含まれておるしウィザードや大工の賃金もそこから賄われることになる」

アーニャやエレナも知らなかったらしく関心している。

「しかしじゃ、モンスターに追い掛けられて逃げ入った場合結界の効果はないから注意することじゃ」

要するにこの場所の気配を消す結界なのだろう。
たしかにガンドは階段に近寄らず周囲を警戒していたな。
あれはモンスターに覚られていないか確認していたのか。
そういえばオアシスもモンスターを連れ込んだらダメだと言われたのを思い出す。
まだまだ自分は冒険者として未熟だなと考えガンドの存在に更に頼もしさを覚えた。
それはアーニャ、エレナも同じ様に感じていた。

ちょっとした部屋は他に2つのパーティーが休んでおり挨拶を交わすと隅へ円陣を組むように腰を下ろした。
奥の壁に未完成のフロアマップが貼ってある。
それを眺め思った以上に調査が進んでいないことに気がついた。

「さっき聞いたが今のところ新種の発見はないそうじゃ。だがアリの数が格段に増えるらしい。調査が進んでいないのはそのた
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