第09話 ルビンスキー
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ルトが代表して礼を言う。
「下がって良いぞ。」
「「はっ、失礼します。」」
ラインハルトとキルヒアイスは敬礼し、艦橋を後にする。
ラインハルトが艦橋から消えると、一人の男がグリンメルスハウゼンに近づいて来た。
「閣下、上手くいきましたね。」
クリストフ・フォン・ケーフェンヒラー准将(元エコニアの捕虜収容所にいたが、捕虜交換で帝国に戻って来ていた。今は闇の左手の参謀をしている)がグリンメルスハウゼン中将に声を掛ける。
「全ては光輝の筋書き通りよ。今回の作戦も茶番だ。光輝の手の者や有能な士官達をこの艦隊に集めて、まとめて昇進させるつもりだ。」
「はっははは。面白い時代が来ました。この老骨、陛下の為に身を捧げましょう。」
「期待しておるぞ。」
Sideout
帝国暦482年 8月14日 フェザーン 自治領主府 自治領主の執務室
Side アドリアン・ルビンスキー
執務室の扉を蹴破り、帝国の兵士が突入して来た。
「失礼しますぞ、自治領主閣下。」
兵士達の後ろから、帝国高等弁務官のヨッフェン・フォン・レムシャイド伯が入って来た。
「何事です。レムシャイド伯。」
「四日前、地球教の総大主教が逮捕されたのはご存知ですかな?」
「何の事でしょう。」
「知らばっくれても無駄だ。」
レムシャイド伯の後ろからもう一人男が現れた。
「ワレンコフ、貴様生きていたのか?」
「帝国は全部把握している。フェザーンの自治領主が地球教の操り人形である事もな。貴様が俺の暗殺を企てた事も証拠が揃っている。」
「・・・。」
「諦めるんだな。今頃、長老会議の議員も帝国の兵士が拘束に向かっている。」
言葉の出ないルビンスキーに対して、レムシャイド伯が駄目押しをした。
「ルビンスキーの自宅で、通信室を発見しました。」
一人の兵士がレムシャイド伯に報告する。
「これで全ての証拠が揃ったな。」
「・・・。」
「ルビンスキーを拘束しろ。」
「はっ。」
レムシャイドの命令で、ルビンスキーは逮捕された。ルビンスキーは肩を落とし、俯いている。
Sideout
その後、レムシャイド伯が正式な会見をして、地球教とフェザーンの関係を明らかにする。
帝国暦482年 8月14日 オーディン 新無憂宮 特別室
Side フリードリヒ四世
ここにはルビンスキーの逮捕の瞬間を中継映像で観ている。フリードリヒ四世と光輝の姿があった。
「うっほほほ。これで地球教もフェザーンも片付いたな。」
「はい。地球は直轄領とし、フェザーンは自治権を認める代わりに、帝国の国債を棒引きにさ
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