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藤村士郎が征く
第17話 以下略 後編 戦場を蹂躙せし若き軍神、駆けつけるはオルレアン解放の英雄 ジャンヌVS雫
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発動させる。

 ランスの切っ先にのみ圧縮させた気を、一点集中させるように留めていき――――。

 (今日こそは勝たせてもらいますよ、お嬢様)

 実はいうと、ジャンヌと雫はこれまで何度も実戦に近い稽古で幾度も矛を交えており、今日まで全てジャンヌに後れを取っていたのだ。

 『暁流――――《神威い゛!??!?

 いざ主砲を放とうかと言う直前に、雫は確かに見た。ジャンヌの口元が嗤っていたのを。
 しかし、気はすでに放つ直前故に元に戻せず、ランスを突くようにした腕も、相手が並の相手であれば何のことも無いが、ジャンヌととなればそれが致命傷になりかねず、引き戻す事も出来ない。

 「はぁああ!!」
 ――――――――――ン!??!』

 ズッォオオォ―――――――ン!!!!

 轟音と共に、近くの伝統宿の明かりよりも強い光がジャンヌと雫と英雄と気絶中のあずみ(彼ら)の頭上で目を伏せたくなるほどの輝きを放った。

 何故、彼らの頭上で雫の放った神威が爆散したかと言うと、気を溜めた箇所がランスの切っ先のみだったので、ランスの下辺を気を溜めたサバットによる蹴りにより、予定が居である空中へ放たれてしまったのだ。

 その時に、追撃としてジャンヌは、《フロンタル・ストレート》を雫にかますも、それを楯で防ぎきった雫は少し間をあけるために後退する。

 そして、光が未だ消えない中で互いに気を自身の得物に溜めこんでいく。
 これが小細工なしの正面突破である。

 そのまま雫は、ジャンヌに突っ込みながら気を込めたランスを振りかぶった―――――。

 『暁流――――――――砕・・!!?

 ジャンヌは、最速のスピードで駆けぬくように、雫の懐へ入り狙う―――――。

 「疾風なる(ラピード)・・・!?

 互いに、駆け引き無の正面突破なる攻撃を加えようとしたところで、天神館本陣側から一子の声が聞こえたのだ。そう―――――。

 【敵将、全員打ち取ったわよぉお!!】
 【えいえい、おーー!えいえい、おーー!】

 一子の勝鬨と共に、天神館本陣側に行っていた十名ほどの川神学園サイドの学生たちによる続く掛け声が聞こえてきたのだ。つまり――――。

 『これにて、東西交流戦最終夜及び、東西交流戦事態も終了という事だな』

 この戦いが終わったのを確認した黒騎士は、潔く矛を収めた。

 「そうですね。いずれ一子達も戻ってくるでしょうし、直に気絶している他の方の手当てもしましょうか」

 ジャンヌも、先程までの戦闘状態を解除し、周りで倒れている同級生の手当てを開始するのだった。


 −Interlude−


 「みんなー!勝ったわよぉおおーーーって、な、何これ!?」

 いずれど
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