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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第10話?四人だけの戦い
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えて、体が動けるようになるのを待つ。その間にもカイ、コウ、カグヤが僕に近づかないように攻撃を仕掛けて標的にされ続けている。
?一時間とも思えるような数秒がようやく経過し、すぐにポーションを取り出して一気に飲み干す。すると、少しずつ、だけど確実にHPゲージが回復していった。
?今すぐにでも三人の元へ行きたいが、まだ半分も回復していない僕が行っても足でまといになるだけだ。もう少し回復するのを待つほうが得策だろう。そう思ってその場に待機するが、その時間は今まで感じたことがないほどじれったかった。


◇◇◆


「ごめん、待たせた!」

?そう言いながら、黒コボルドのもとへ駆けつける。もうHPゲージは八割ほど回復した。少し不安な気もするが、もう大丈夫と言える範囲だろう。
?僕が来たことを確認したカイがニヤッと笑って、

「休んだ分はきっちり働いてもらうからな、覚悟しとけよ?」

?と言った。
?そう言いながらもカイはギリギリと言えるような回避をひたすら行う。黒コボルドはソードスキルを使ったりするが、カイはそれを弾いたりすることなく回避だけに専念している。さすがに今回はソードスキルで相殺する、という荒業はしないらしい。
?今度は僕がターゲットになるため、今僕に向かって背中を見せている黒コボルドにソードスキル《ツインカッター》を繰り出す。カイをターゲットにしているし胴体の鎧は無くなっているので、簡単に命中した。黒コボルドのHPゲージが二割ほど減少し、残りあと少しとなる。攻撃力が上がっている分、防御力は下がっているようだ。
?
「ラスト!?誰か頼む!?スイッチ!」

?僕はそう叫ぶと、後ろに下がった。
?だが、黒コボルドはのけぞらずに対抗しようと大剣にもう一度ライトエフェクトを灯らせた――今度の色は黄色ではなく、赤だったので違う技だ。
?――くそっ!?ここに来てソードスキルかよ……!
?思わず心の中で毒づきながら、みんなに回避しろと伝えるために口を大きく開けて声を出そうとする。
?すると、僕から見て左からコウが黒コボルドの懐に入ろうとダッシュしながらソードスキルを始動させるのが見えた。刀身がライトエフェクトに包まれたと認識したとき、一瞬で黒コボルドとの距離がゼロになった。

「……うおぉぉお!」

?片手剣ソードスキル《レイジスパイク》。
?コウにしては珍しく、大きく叫びながら薄青い光に包まれた剣は見事に黒コボルドのど真ん中に直撃した。
?今度こそ悲痛の声を上げながら、黒コボルドは大きくのけぞる。それと同時に大剣に纏っていたソードスキルの光が四方に弾け飛んだ。
?そして、ガクンッ!?と黒コボルドの体から力が抜けたかと思うと、ピシッと何かが割れるような音がして黒コボルドは爆散した。



?――――こ
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