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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第10話?四人だけの戦い
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敗することを考えていないとでも言うような笑みをあらわにしていた。その顔を見ていると、コイツは本当になんとかしてくれるんじゃないか??と少しだけ思い始めてしまう。

「どりゃぁぁぁぁあ!」

?さっきよりも大きな声を張り上げながら、カイは自分の体に大剣が触れるスレスレのところでソードスキルを発動させた。
?赤い光を帯びた槍の刀身は、まさに閃光のように鋭く的確に大剣に衝突して軌道を逸らした。それどころか、大剣を上に跳ね上げて隙すらもつくってしまった。

「……んなアホな……」
「アホな、じゃねーよ。何とかしてやるつったじゃんか。お前がイエローゲージになったら、こいつ倒すのできなくなんだかんな。一撃も喰らうなよ?」

?そう言って、カイはさらに口元を笑わせた。
?……なんか、僕の幼馴染みがこの世界に来てから段々人間離れしてきた気がする。
?そんなことを思ったあと、一旦距離を置くために僕とカイは後ろに下がった。すると、逆にいつの間にか近くにいたコウと後ろに下がっていたカグヤが前に出る。

「やあぁぁぁあ!」
「…………っ!」

?それぞれの鋭い声とともにそれぞれのソードスキルが発動する。コウが《バーチカル・アーク》、カグヤが《ソニックリープ》。
?青色の光と黄緑色の光の剣技が黒コボルドの胴体と頭部に炸裂した。
?今までの非ではない勢いでHPゲージが減っていき、イエローゲージに突入し、残り四割になると同時に頭部と胴体の黒い鎧が弾けて消滅した(まあ、コボルド自体も黒いのだが)。これで今までよりもグッと倒しやすくなったはずだ。

「ナイス!?コウ、カグヤ!」

?カイはそう言い、二人に向かって親指を立てる。僕もカイにならって同じ動作をする。
?――この調子なら……行ける!
?そう心の中で確信し、武器を持っている左手の力が無意識に強くなった。このまま四人のコンビネーションが抜群で攻撃していけば、誰も攻撃を受けずにすむかもしれない。
?しかし、またもや予想外の事態が発生した。
?黒コボルドがいきなり暴れ始めたのだ――どうやらβテスト時でのコボルド王の最終形態がこっちに引き継がれたようだ。
?だが、もちろん全てが一緒というわけではない。解っているだけでもひとつだけ違う部分がある。
?それは、持っている武器が曲刀もしくはカタナから大剣になっている、という点だ。全くβテスト時から登場しなかった武器でのバーサク状態。一体どのようになるのか想像できない。

「グルルァアアアア――――!!」

?今まで戦闘をしてきて初めて黒コボルドが吼えた。
?そして、両手持ちになった大剣に必殺の光を灯らせる――その色はまるで危険を知らせるような黄色だった。

「…………くっ!?」

?この瞬間、パーティー全員にとてつもない緊張
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