暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第10話?四人だけの戦い
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走っているのだが、カグヤは離れることなく僕の隣を疾走している。カグヤも僕やコウと同じで敏捷力優先のようだ。
?僕とカグヤが黒コボルドまであと五、六メートルというところでカイが完璧に気付かれず背後に回り、攻撃を仕掛けた。

「おりゃぁぁぁあ!」

?気合いの入った声と共に槍を斬り上げる。ギャリリリリ!?という硬質な音が僕のところまで届いた。音からして多分鎧にしか当たっていない。
?走っている途中から発動していた《索敵スキル》によって、僅かながら黒コボルドのHPゲージが減ったのがわかった。ちなみに本当の名前は《ブラックアーマードコボルド・ナイト》っていうらしい。そのまんまだな。
?黒コボルドは自分の後ろにいるカイに気付いたらしく、持っている大剣をカイに向かって振り回し始める。

「うーん、どうやって倒せばいいんだろう……」
「ガンガン攻めていって弱点探すしかないと思うよ。じゃあ、カイに気をとられてる間に私たちも攻撃しましょ」

?そう言うと、カグヤは黒コボルドに向かってさらに接近していく。しかも、さっきまで僕と走っているときにはスピードを押さえていたらしく、先程よりも数段速い。僕もカグヤにならい、地面を蹴る。
?一瞬のうちにカグヤは黒コボルドとの距離を無くし、その右手にあるコウから貰ったアニールブレードの刀身を青い光に染めた。

「はぁぁぁぁあ!」

?鋭い気迫と共に発動されたのは、片手用直剣ソードスキル《スラント》。
?しかも、絶妙にカグヤ自身によってブーストをかけているため通常のものでは考えられないほどのスピードを実現させている。
?剣は吸い込まれるように黒コボルドの背中と腰の鎧の間に命中した。

「ギイィィッ!」

?黒コボルドは悲鳴を上げながら体をのけぞらせる。どうやら鎧の無い部分に攻撃するとダメージが大きくなるらしい。その証拠にHPゲージがさっきよりも大きく減り、一割半ほどに減っている。

「スイッチ!」

?カグヤはそう叫び、黒コボルドの方を向いたまま大きく後ろにジャンプした。その些細な動き一つに対しても、単純にきれいだと思ってしまう。

「了解!」

?ジャンプで空中を舞っているカグヤの下を通り、今度は僕が黒コボルドとの距離を詰める。のけぞっている時間は今まで戦ってきたモンスターの中ではかなり短く、既に向こうは体制を整えていた。
?そして、標的を僕に変えたらしく、その持っている大剣を大きく振りかぶり、僕に向かって叩きつけようとした。

「…………ぐっ!」

?短く息を吐きながら、まっすぐ黒コボルドに向かって走らせてようとしていた左足を横にすることで急ブレーキをかけ、そのまま左足の向いた方向にジャンプする。
?すると、僕が着地したと同時に背中からガアァァァン!?という音が聞こえ
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