暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第一章―剣の世界―
第10話?四人だけの戦い
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ら、これぐらいの戦闘で耐久値が八割以上消耗していたが、今使っている《アイアンエッジ》は三割ほどしか減っていない。単純に考えて今までの二倍は持つということだ。さすがコウが教えてくれた武器だな、と素直に感心する。それと同時に新しく僕の力になってくれるコイツが頼もしく感じた。
?ほかの三人も見てみると、全員がギラギラして目をしている。カイを含め、コウと最初は乗り気ではなかったカグヤも負けるつもりなどさらさら無いとでも言うような表情だ。
?それを見ていると不思議と絶対やれるんではないか、と思えてきた。

「やるからには全力でやるわ。――絶対に勝つよ!」
『おおっ!!』

?僕たち男子三人が声を張り上げると、掛け声を上げたカグヤは勢いよく被っていたケープを掴みとった。それにより、ケープを買った時から今まで見ることができなかった顔の全てがさらけ出される。
?その表情は今まで顔を隠していたからかもしれないが、初めて見る険しいとも形容できるような真剣な表情(かお)をしていた。あまりの迫力に背筋がゾクッとするのを抑えきれない。……こりゃマジで怒らしたら死ぬな。
?これからカグヤは絶対に怒らせないようにしよう、と心に決めながら別の意味で気を引き締めていると(今することじゃないと思うが)、いつの間にかとなりに来ていたカイが僕の肩をつつきながら、内緒話をする時のように片手で口を隠しながら僕に(ささや)いた。

「なあ……カグヤ、俺が思ってる以上に可愛いんだけど。今から告ってきていいか?」
「時と場合を考えろっつーの」


◇◆◇


?カイの頭をダメージが発生しない程度の力加減でゲンコツしたあと、コウが話を戻す。

「……じゃあ、手短に。HPゲージが四割以上減ったらすぐに回復すること。正直、ちょっとでも回復して欲しいが。あと、スイッチをうまく活用すること。以上」
「りょうかい。解ったか??カイ」

?と言いながらカイの方を振り向くと、そこにカイはいなかった。……あるぇー?

「ユウ、あそこあそこ」

?そう言いながら、カグヤが僕の袖を引っ張りながらどこかを指差した。その方向を見てみると、カイが黒コボルドに向かって突っ走っていた。しかも、上手いこと黒コボルドの後ろに回り込んでいる。

「人の話はちゃんと聞けよ……」
「まあ、いいじゃない。ビビってるよりはマシでしょ?」
「……行くぞ、二人とも」

?コウはそう言うと、一気に駆け出した。その際、背中の鞘からアニールブレードを素早く抜き放った。光に反射して剣が輝いた。
?基本的にコウは僕と同じで敏捷力を優先に上げているので、カイとの距離がみるみる縮まっていく。
?そして、ワンテンポ遅れて僕とカグヤが同時に走り出し、コウと同じように背中から武器を抜き出す。割と全力で
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